ケータイやPCも“どこでもテレビ”に――ソニーがエアボードの名前を捨てた理由という記事。
ソニーは3月10日、ワイド7V型のモバイル液晶テレビ「ロケーションフリーテレビ LF-X5」を発売する。海外でも日本のテレビ放送が見られるというこのテレビは、以前「エアボード」というブランド名で呼ばれていた製品だ。今回、LF-X5の発売をきっかけに名称をロケーションフリーテレビに変更した。エアボードという名前を捨てた狙いについて、ホームエレクトロニクスネットワークカンパニー テレビ事業本部LFX事業室 事業室長の前田悟氏に話を聞いた。
「エアボード」から「ロケーションフリーテレビ」になり、なぜなんだろう? と疑問に思っていた人も多いことでしょう。ぼくもその一人です。
理由は二つあるそうです。
なぜソニーはエアボードの名前を捨て、ロケーションフリーテレビとしたのか。これには2つの狙いがあるようだ。1つはこれまでのエアボードのイメージをぬぐい去ること、もう1つはエア“ボード(Board:板)”とは呼べないような製品にまでラインアップを拡充していくことだ。
「エアボードというと、これまであまりヒットしてこなかったというイメージが販売店についてしまっている。これを一新したかった」ということで、エアボードのあまりよくないイメージを払拭するため、というのが一つの理由。
さらに、PCでもテレビ放送が受信できるソフトウェア「LocationFree Player for PC(仮称)」を発表しているように、専用端末のみならず、PC、携帯電話、カーナビなどにラインナップを広げ、「ロケーションフリーという新たなカテゴリ、新たな文化を作りたい」という目論みがあるそうです。
ちなみに「LocationFree Player for PC(仮称)」は、VAIOだけでなく、Windows 2000/XPを搭載したPCであれば利用できるということで、早ければ4月にアメリカで150ドル程度で販売開始されるそうです。自宅で録画したテレビを、会社の昼休みに見られるようになるということですよね。まさに「ロケーションフリー」な訳ですよ。
さらに「将来的にはコンパクトフラッシュ型のPHS/携帯電話カードにも対応し、無線LANのつながらない場所でもインターネットに接続してテレビを楽しめるようにしたい」ということで、新しいジャンルを切り開くために独自規格のメモリースティックにはこだわらない、柔軟な姿勢を見せているそうです。これは楽しみじゃないですか?