ファイル交換に対するアーティストの見解は割れている〜米調査結果という記事より。
ファイル交換サービスに対する見解は割れた。「ファイル交換サービスはアーティストの許可を得ず、アーティストに報酬を支払うこともなく作品をコピーあるいは使用できるようにするため、アーティストにとって悪である」との考えに同意したアーティストは全体の47%だった。逆に「ファイル交換サービスはアーティストの作品を広範囲の観客に対して宣伝し配布できるようにするものであるため、アーティストにとってそれほど悪いわけではない」との考えには43%が同意した。
アーティスト自身がどう思っているのか、という調査を見るのは初めてですし、意見がほぼまっ二つになっているところが興味深いですね。
ただし、今回の調査が2003年11月から12月と1年前に行われたものであり、アメリカ在住の自称アーティスト809人に対して行なった電話調査と2,793人を対象に行なったオンライン調査の結果などをとりまとめたものであることも注意が必要です。意見が変わっている人も少なからずいるでしょうしね。
半数以上のアーティストが「許可を得ずに音楽や映画をファイル交換ネットワークで共有することが非合法である」と考えている一方で、4割近くはそれを「合法化すべきだ」と回答した。また、3割近くがクリエイティブ産業に対してファイル交換が大きな脅威になると回答している。
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ファイル共有がクリエイティブ業界にとって大きな脅威だと考えているのは、調査対象となったアーティストの28%に過ぎないことがわかった。こうした見解は、レコード会社のロビー活動団体が公式に表明している姿勢と相反するものだ。また、約43%が、「幅広い聴衆にアーティストの作品を宣伝、販売できるので、ファイル共有は実のところ、アーティストにとってそれほど悪いものではない」という見方に同意している。
インターネットを利用するアーティストの割合は77%とされ、米国民全体のインターネット利用率よりも高くなっているようで、インターネットが自身の活動にプラスになっているとの回答が目立つ結果も紹介されている。例えば、インターネットユーザであるアーティストの87%は、オンラインで自分の作品を紹介しているとし、自分のホームページをもっているとの回答も7割を超えたようだ。