クラフトビールの市場もかなり広がってきました。クラフトビールが呑める店も増えてきましたし、店頭で入手できる銘柄も増えてきています。そんな市場を牽引してきたのは誰か? そのひとつがローソンとヤッホーブルーイングのコンビだったと言っても過言ではないでしょう。
ローソンでクラフトビールが買いやすくなった‥‥ときは、本当に驚きました。え、コンビニで「よなよなエール」が買えちゃうの!? と。コンビニで手軽に入手できるということで、これが若い人たちの間でクラフトビールが呑まれるきっかけになっていた‥‥ということを、ヤッホーブルーイングの新製品発表会に出席して知りました。
というこてで、10月某日に都内某所にて開催された、ヤッホーブルーイングの新製品発表会に潜入してきました。発表されたのは「僕ビール、君ビール。」の新製品「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」です。本日10月24日より、全国のローソン・ナチュラルローソン・ポプラで販売開始となりました。
「ミッドナイト星人」開発の経緯
「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」は、2014年よりヤッホーブルーイングがローソンと共同開発している「僕ビール、君ビール。」の新しいビアスタイルです。
始まりは2014年。ローソンに導入していたクラフトビールが40代、50代ではなく20代、30代によく売れていることが判明し、それならばピンポイントで響くようなビールを開発したらどうだろう? ということから、新しいビール体験を提供することを目的として開発されたのが「僕ビール、君ビール。」でした。
マーケティングディレクター稲垣さんによると、若者がビールを呑まないのには理由があったそうです。これは20代後半の男性たちにインタビューしたことで明らかになりました。曰く「平日の缶ビールに罪悪感を感じる」ということだったのです。
決してビールが嫌いなわけではなかったのです。ビールにはやさぐれたイメージがあり、オジさんぽいから平日はビールではなくワインを呑んでいる、ということだったのです。
そもそもビールに対してそんなイメージが持たれているということ自体がオジさんには驚きだったのですが、もしかすると我々にとっても似たようなイメージがあったかもしれません。それが場末のスナックのウイスキーだったり、大衆酒場の日本酒だったり‥‥要するに若者に対して良いビールのイメージを引き継げていなかったということに、少し愕然としてしまいました。
ここで立ち上がったのがヤッホーブルーイングです。若い世代の常識を覆すビールを、味わいが今まで呑んでいたビールと違う、一口飲んだだけで違いが分かる、そんなビールを作ろうと開発されたのが、セゾンスタイルの「僕ビール、君ビール。」でした。
「僕ビール、君ビール。」は2014年10月発売開始、2015年10月からは定番商品となっています。
その後、2016年春、2017年春には「よりみち」も誕生し、累計416万本というヒット商品となっています。クラフトビールといえばローソン、というイメージも定着しました。
クラフトビールファンでもない新しい世代のファンを開拓できた実感がある‥‥けれども「まだまだビールの世界はこんなものではない、まだ知らない味わいがある、そして「こんなビールがあるのか!」と驚いて欲しいとの思いから、誕生したのが「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」なのです。
「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」は「ホッピーアンバーエール」という珍しいビアスタイルです。秋は濃色のビールが他社からも出ますが「ヤッホーブルーイングならこういうのを出す」というのを目指したのだそう。デザインも、個性的なビールを表現するために黒を基調としています。
コートを着ているカエルくんは、実は白のカエルくんと同じです。帽子にトレンチコートで夜の街を闊歩しているカエルくん。繁華街で夜中に会ったら、ぜんぜんう裏の顔を知ってしまった! そんなイメージなのだそう。
「ミッドナイト星人」ビアスタイルはホッピーアンバー
「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」を開発したのは通販の営業をしていたもーりすと、文系出身で2年目のOJOです。いずれも醸造経験のないメンバーが開発を担当しているのが、実にヤッホーブルーイングらしい逸話です(そういう驚くようなことをしてしまう会社なんですよ!)。
■「ホッピーアンバー」とは?
「ホッピーアンバー」というビアスタイルは、アンバーエールを現代的にアレンジしたスタイルで日本ではまだ珍しいスタイルです。
ホッピー=ハッとするホップの香りが強く感じられる
アンバー=深い琥珀色、麦芽由来の甘みも感じられる
というように、麦芽とホップのいいとこ取りをしたビアスタイルとなっています。
■ミッドナイト星人の特徴は?
「意外性」
1. 色合いからは想像できない鮮烈なホップの香りが最大の特徴
2. 良い意味で期待を裏切る飲みやすさ、普段ビールを飲みない人にも飲みやすい
3. モルト由来のキャラメル感が背骨となりビール全体のバランス感を高めている
■製造上の3つのポイント
1. ホップの組み合わせ
・実験を6回行ったうち2回目に原型が完成した
・完成度は高かったが個性が乏しかった(驚きやハッとする感じではなかった)
・アメリカから10種類くらいホップを取り寄せた
・ブレンドして面白い香りを見つけた
・組み合わせは果てしないくらいあったがその中でいける組み合わせを見つけた
・それがcometとsimcoe
2. ホップの使用量と添加方法の工夫
・少しずつ調整をした
・発酵の前の煮沸の段階でホップを投入する
・ビールを発酵している途中にホップを漬け込むドライホップという手法
・香りを出して苦みをおさえたいということで、煮沸の時に入れるホップを減らしドライホップを増やした
・2回に分けて漬け込むことでよりはっきりした味を出すことができた
3. 絶妙なキャラメル感を残すために5種類の麦芽を使用
■使用したホップ
・Comet
甘い香りがする、ピーチ
もともと苦み付け用だったが衰退
最近になって香り付け用として復活
・Simcoe
クラフトビール業界では人気のホップ
インドの青鬼で使用
IPAで使われる爽やかな香り
実物のホップの香りをかぎましたが、ホップといっても甘い香りと爽やかな香り、かなり違いがあることが分かりました。
■「ミッドナイト星人」はホップの香りが特徴
「ビール、君ビール。ミッドナイト星人の特徴はホップの香りで、ローストポークやブルーチーズにはちみつのような、旨味の強い食材とあわせるのがオススメだそうです。一方でモルト感を出し過ぎたくなかったため、調整に苦労されたとのことでした。
ドライホップも入れすぎると渋みが出てしまうので2回に分けたり、数時間かけるものを3倍の時間をかけたり、普通は3日間くらい漬け込むものを2日間にするなど、飲みやすさにこだわったということです。
「ミッドナイト星人」の味は!?
どうでしょうか、この色の違い!?
左が定番の「僕ビール、君ビール。」で、もちろん右が新商品の「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」です。日本でもまだ珍しいという「ホッピーアンバー」というビアスタイル、濃い色をしてますねぇ。そしてこの味わい‥‥言葉で説明するよりも実際に呑んで頂いた方がいいですよね‥‥!?
ということで「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」は本日2017年10月24日より、全国のローソン・ナチュラルローソン・ポプラで販売開始となっています(いま行けばもう買える!)。シーズン限定商品で、数量も限定ですので、なる早で入手することをオススメいたします!!!
みなさんも、秋の夜長に”ミッドナイト星人”になりませんか!?
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>>新発売「僕ビール、君ビール。ミッドナイト星人」(ホッピーアンバー) | |よなよなエール醸造所 ヤッホーブルーイング
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※ローソンの依頼により執筆した記事です。