Appleが、10.5インチと12.9インチの新しい「iPad Pro」を発表しました。A10X Fusionチップによるパフォーマンスの向上や先進的なProMotionテクノロジーを活用したディスプレイは、2017年秋にリリースを予定している「iOS 11」を迎えるためのアップデートとなっています。
「iOS 11」のまったく新しいファイルアプリケーション、カスタマイ可能なDock、マルチタスキングの強化、Apple Pencilとの緊密な連携などが登場すると、より「iPad Pro」が活きる環境が整うでしょう。よりPCのような使い方ができるようになるのではないかと思います。
ProMotionテクノロジーを活用した先進的なディスプレイは、最大で120Hzのリフレッシュレートが得られることにより、流れるようなスクロールの操作性と素早い
反応、スムーズな動画コンテンツの視聴を実現しています。
ProMotionテクノロジーにより、Apple Pencilの反応がさらに向上しレイテン
シが業界最高水準の20ミリ秒まで軽減され、より滑らかで自然な描画が可能です。また、消費電力を抑える役割もあります。
64ビットのA10X Fusionチップにより、現在市場で出荷されているほとんどのノートPCよりも高速なパフォーマンスが得られるため、写真や4Kビデオの編集、3D画像のレンダリング、ゲームプレイなどの複雑なタスクを難なくこなします。
またA9Xチップと比べて6コアのCPUと12コアのGPUを搭載したことで、CPUのパフォーマンスが最大30パーセント、グラフィックスのパフォーマンスが最大40パーセント高速になっています。
前面のカメラは12メガピクセルの光学式手ぶれ補正機能付きカメラ、背面のカメラは7メガピクセルのFaceTime HDカメラです。
Appleのプロダクトマーケティング担当バイスプレジデント、グレッグ・ジョズウィアックは次のようにコメントしています。
「新しいiPadは私たちがこれまで生み出したどのiPadよりも、はるかにパワフルな製品です。ProMotionテクノロジーによる世界で最も先進的なディスプレイ、パワフルな新しいA10X Fusionチップ、iPhone 7の先進的なカメラシステムを備えています。iOS 11と組み合わせることで、新しいiPad Proモデルは、iPadでできることを根本的に変えるでしょう」
10.5インチiPad Proのカラーバリエーションは、シルバー、スペースグレイ、ゴールド、ローズゴールドです。価格は64GBのWi-Fi モデルが69,800円、64GBのWi-Fi + Cellularモデルが84,800円からとなります。
12.9インチiPad Proのカラーバリエーションは、シルバー、スペースグレイ、ゴールドです。価格は64GBのWi-Fi モデルが86,800円、64GBのWi-Fi + Cellularモデルが101,800円からとなります。
Apple Pencilは10,800円。Smart Keyboardはチャコールグレイのカラーが用意され、価格は10.5インチiPad Pro用が17,800円、12.9インチiPad Pro用が18,800円。簡体字中国語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語など、30言語のレイアウトが用意されるということです。
レザースリーブは10.5インチ用が15,800円、12.9インチ用が18,800円です。
「iOS 11」の新機能
新しい「iPad Pro」が本領を発揮するのは「iOS 11」がリリースされてからなのでしょうね。
・カスタマイズ可能なDock:よく使うアプリケーションや書類に画面のどこか
らでもアクセスできます。
・マルチタスキングの強化:Appスイッチャーを再設計したことで、iOSでも
Spacesが使えるようになりました。これにより、Split Viewや新しいSlide
Overでのアプリケーション間の切り替えや、使用中の2つのアプリケーション
間の切り替えがさらに簡単になります。
・新しいファイルアプリケーション:デバイス上、iCloud Drive上、Boxや
Dropboxなど、どこにファイルを保存してあっても、すべてのファイルを一つ
の場所でまとめて表示できます。
・Multi-Touchドラッグ&ドロップ:画面のどこからでも、テキスト、写真、
ファイルをアプリケーション間で移動できる機能。システム全体で利用できます。
・メモアプリケーションの新しい書類スキャナー機能:書類をスキャンし、写
りこんだ影を取り除いたり、パワフルな画像フィルタを利用して読みやすくし
たりできます。
・Apple Pencilとの密接な連携:インスタントマークアップは、メモアプリケ
ーションとメールアプリケーションでのインライン描画に対応し、書類に署名
したり、PDFに注釈を加えたり、スクリーンショットに加筆したりできます。
また、インスタントメモ機能では、Apple Pencilでディスプレイをタップする
だけで、ロック画面からメモアプリケーションを開くことができます。さら
に、言語によっては手書きのテキストや文字が検索可能になり、見つけやすく
なりました。