2012年7月7日、埼玉スタジアムで行なわれたサガン鳥栖戦、背番号「7」が前半7分に得点を決めると平川、原口が得点を決め4-3での勝利を収めました。3失点は余計でしたが、試合終了後のヒーローインタビューが最高でした。
ヒーローインタビューは、2得点を決めた原口元気でした。
最初のゴールを決めた後、スタジアムのオーロラビジョンには、顔をくしゃくしゃにした原口元気の顔が映し出されました。
オリンピックサッカー代表の選考から漏れ、気持ちを切り替えるとしていた原口元気ですが、直後の試合で得点を決めたことで、抱えていたものが溢れ出したのでしょう。
そして、ヒーローインタビューでは、少し大人になった原口元気が見られました。
インタビューの書き起こしは、J1第17節 浦和×鳥栖 原口元気インタビューで読むことができます。
(西岡)
得点を決めた後は、少し感極まったように見えましたが、
どういう想いがあったんですか?
(原口)
まあ悔しかったんで…
でも、浦和でやるしかないと思っていたので、
その浦和で結果が残せて良かったです。
立派な受け答えだったと思います。この半年くらいで様々なことを経験して、成長した証ですね。
特にここは、ぼくもスタジアムでうるっときてしまいました。
(原口)
オリンピックは行けなかったですけど、
僕は浦和でしっかり輝くので、
今後もチームと自分を応援よろしくお願いします。
「僕は浦和でしっかり輝くので」
悔しさから出た言葉ではなく、本心だと思います。かつて、フィンケ監督は若い才能を流れ星にたとえました。ともすれば、マスコミのスターシステムに乗せられ、一瞬で燃え尽きてしまうかもしれない‥‥。
どこで何をしなければならないか、それが原口元気にとっては、浦和で、輝くこと、だということです。
原口元気は自分に自信があるはずで、でも、それが良い方向に働くこともあれば、逆に働くこともあります。しかし、慣れない1トップにもチャレンジし続けるひたむきな姿からは、我を張ることなく真っすぐ突き進む1年前とは違う原口元気が見えました。
FWは補強ポイントですが、今シーズンは原口元気の伸び代に期待したい、そう思う自分がいます。