小室哲哉が5億円の詐欺容疑で逮捕へという記事より。
90年代の音楽シーンを席巻した音楽プロデューサーの小室哲哉(49)が、所有していない楽曲の著作権を譲渡すると偽って兵庫県内の投資家から5億円をだまし取った疑いが強まり、大阪地検特捜部は4日に、詐欺容疑で逮捕する方針を固めた。
朝からかなり驚きのニュースですが、小室哲哉が詐欺容疑で逮捕されるそうです。容疑は所有していない楽曲の著作権を譲渡すると偽り、兵庫の投資家から5億円を騙しとった疑いです。
関係者によると、小室は06年8月、806曲分の著作権を所有しているかのように偽り、10億円で売却する契約を兵庫県芦屋市の投資家男性と締結した。同月、代金の一部として5億円を受け取った。
楽曲のほとんどは小室哲哉が作詞作曲したものでしたが、多くの曲は別の会社が著作権を所有していたものだったり、数人で分割所有しているものだったということです。
結果的に、5億円を騙しとったということになりました。
2年連続で高額納税者番付4位となるなど栄華を極めた小室哲哉でしたが、いったい何にそんな大金を使ってしまったのか‥‥。
記事によれば、事業の失敗や離婚の慰謝料で多額の借金を抱えていたということですが、転がり始めると止まらなくなってしまったのでしょうか。
小室哲哉5億円詐欺で逮捕へ!離婚も濃厚によれば、奥さんである「globe」のKEIKOもショックを受けているということですが、その実家である料亭にも迷惑をかけられないために離婚するのでは、と伝えられています。
事業の失敗についても書かれています。
世界のメディア王、ルパート・マードック氏率いる会社と組むなど“世界のTK”としてビジネスに参入したものの、上場から1年足らずで大幅な赤字に転落。02年に持ち株すべてを売却し、損失額は70億円といわれている。
2000年に香港に設立し、株式上場させた制作会社「ロジャム」でしたが、大失敗に終わり70億円の損失を被ったとも。
その後は転落の一途で米ロサンゼルス、ハワイ、バリに持っていた豪邸やスタジオを売却。3億円相当のベンツやフェラーリなど高級外車も売り払った。02年に離婚した前妻の歌手の吉田麻美(33)との慰謝料は7億円に上り、05年にはJリーグ「大分トリニータ」への年間スポンサー料7000万円を滞納。所属していた吉本興業からも契約を解除された。
まさに転がり落ちる‥‥という感じです。作詞作曲で時代をつかむ才能はあったものの、ビジネスの才能はなかったということでしょうか。
「いまも1億~2億の印税収入がある。だが、浪費癖が直らないから借金は増えるばかりだった」という関係者のコメントが。
給料の滞納で次々と部下が去り、代わりに音楽業界ではない人が群がってきたそうです。
小室哲哉プロデューサー、5億円詐欺容疑!4日にも逮捕!!という記事には、逮捕までの経緯がありました。
・小室哲哉が10億円で806曲の著作権をA氏に売却する契約締結
・小室哲哉が代金の一部として5億円を受領
・しかし譲渡権限がないことが発覚
・小室哲哉がA氏に5億円の返金を求められる
・小室哲哉が送金されてない&慰謝料を求めA氏を提訴
小室氏が取締役を務める「トライバルキックス」社の代表取締役が、小室氏に無断でA氏に送金させて使ったとした。
・A氏「著作権譲渡の権限がないのを隠していた」と反訴
5億円の返金と慰謝料など1億円を求め反訴。5億円を先に支払った理由について、A氏側は書面で、小室氏が離婚慰謝料の支払いに関し、著作権の使用料を差し押さえられており、その解除に必要だと頼まれた、としている。
・小室哲哉が6億円を支払うことで和解が成立
・しかし解決金が2008年9月までの期限に支払われず
・A氏が小室哲哉を大阪地検に告訴
訴訟を抱えていたのはなんとなく知っていたのですが、結果的に和解金を支払うことができずに告訴されたということだったのですね。
小室氏の妻KEIKOの実家に借金取り立てという記事によれば、KEIKOの実家の料亭にも借金を催促する電話がかかってきていたということです。
KEIKOの母親はサンケイスポーツの取材に「昨年の夏ころから、投資家の人から(金を返せという)電話がよくありました。小室さんには伝えたが、事務所から『心配しなくていいですから』といわれていましたので…」と言葉少なに明かす。
KEIKOがKCO名義でソロ活動を開始したのも、小室哲哉を助けるための金策だったということです。
小室哲哉プロデューサー5億円詐欺で逮捕へという記事では、その派手な使いっぷりが。
「ロス郊外やハワイに豪邸や別荘を構えた後、渡航費用は片道だけで2000万円。ファーストクラスを全席貸し切りにするというバカバカしい金の使い方だった」
その豪邸も、既に借金の穴埋めのために売り払われているということです。
全盛期には出演することのなかったテレビのバラエティー番組にも出演し、貧しい生活ぶりを明かしたり、最近ではKEIKOとファーストフードを食べる姿も見られていた、と。
本当は本業の音楽で借金返済といきたかったのでしょうが、小室氏がラジオ出演で吐露「なかなか曲が出てこなかった」という記事ではラジオ出演した際の、
「前半10年と後半10年は全く違う。98年からの10年は、なかなか曲が出てこなかった」
という苦悩の言葉が紹介されています。
いろいろと記事を読んでいくと、音楽業界で頂点に上り詰め、そしてそこからビジネスに進出し失敗し、転がり落ちていく小室哲哉の姿が浮かんできました。
▼TKミュージック解体新書―天才(ミューズ)・小室哲哉の音楽を解剖する
▼音楽と思想・芸術・社会を解く 音楽史 17の視座―古代ギリシャから小室哲哉まで
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これらの曲は既に音楽出版社が著作権を保有しているが、小室からの譲渡後、JASRACを管轄する文化庁に連絡しなかった。同庁への報告義務はなく、そこで小室は自らが著作権を持っているように装い、知人が経営し自ら役員を務める音楽関連会社に著作権を譲渡した形で文化庁に登録していたという。
六本木ヒルズにほど近く、1階にエルメスの専用ブティックが併設された外国人居住者が多い高級マンションで、小室夫妻は最上階の14階に居住。部屋の窓にはカーテンが閉められていた。
ファミリー全盛の1990年代後半、数多くのスタッフが側に控え、会見の席では、常に豪華な食事が提供された。小室プロデューサーが見るのも嫌だという魚介類はなかったが、魚好きの前妻、麻美の影響で食べられるようになったと聞いた。そんな前妻への慰謝料滞納がきっかけで、司直の手にかかることになるとは、何とも皮肉だ。
インターホン音を聞いてすぐ「はーい」と応答しドアを開け、すっぴんで上下スエットのラフな格好で現れたが、取材と知ると無言ですぐに閉めた。
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