やはりホーム&アウェイというのは試合に大きく影響するもんだよ、ということを改めて感じた夜。相馬の華麗なるボレーと闘莉王の技ありゴールにより2-0で勝利。出来すぎた夜。
試合の入りから選手たちのテンションが高いのが、見ているこちらにも伝わってきました。負ければ後がないのですから当然です。
攻撃もうまくかみ合い、エジミウソンがバーを叩くシュートを放ったりと、序盤から予感を感じさせる試合展開となりました。
しかし一方的に攻撃していたかというとそうではなく、しばしばカウンターで切り崩され都築が一対一を止める危ないシーンも。アルカディシアは身体能力も高いし、スピードもありました。
そんな中、コーナーキックのクリアボールが目の前に落ちてきた相馬が、迷わず左足で一閃。
ゴォォォォォォォォォォォォォォォル!
ビューティフルなボレーが華麗にゴールネットに突き刺さります。ゴールキーパーは一歩も動くことが出来ず。
ただし、一点ではまだまだセーフティーではありません。1-1にされたら2-1にしないと敗退です。
追加点が欲しかったところに、ポンテのフリーキックはゴール横にいた闘莉王の元に吸い込まれるように‥‥胸トラップしてシュート。
ゴォォォォォォォォォォォォォォォル!
ビューティフルなフリーキックをビューティフルにトラップしてボールをゴールネットに突き刺しました。
ゴールキックの時には必ず背後からサポーターが大ブーイングをしていたのですが、耳を塞ぐ仕草をしていたゴールキーパーの蹴るボールの飛距離は徐々に短くなり‥‥。
最後はDFの選手が代わりにゴールキックを蹴っていました。
バックスタンド中央にいても大きいと感じる声量でしたから、相当なプレッシャーになっていたのでしょう。
レッズの調子を狂わせるために、わざとキックオフ時の自陣を逆にしたのでしょうが、いきなり北のゴール裏を背負ってしまったのはよくありませんでした。アルカディシアのゴールキーパーにとって。
そして準決勝の相手は、なんとガンバ大阪に決まりました。
移動がないことはウェルカムですが、日本勢同士による試合は‥‥どうなるのでしょうね。お互いによく知っているだけに。一抹の不安が。
日程が詰まってきて、ようやくレッズらしいというか、気持ちの入ったプレイができていると感じているのですが、この状態をキープできるでしょうか。いや、キープして欲しい。
今週の日曜日には、2位の名古屋グランパスとの試合があるのですから。
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そして浦和に戻ってきて「ブラット」で飲んで、帰り際に知らないおじさんとハイタッチした。
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「(昨年)浦和でも優勝できたのだから、という甘い気持ちがあった。今日負けたのは、チャンスに決められなかった自分の責任」という興梠のコメントが、いかにアジアを勝ち抜くのが大変か、ということを証明してくれました。
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すごくいい入り方ができた。ホームで勝たなきゃいけない試合で、ディフェンスから相手にプレッシャーをかけたかった。そして、40秒には最初のクロスが入った。もちろん、カウンターから龍太(都築)がファインセーブする場面があったが、それ以降はほとんど押して押して、相馬のすばらしいゴールで1点を取ることができた。
(後半のピンチの後に細貝選手にどんな指示をしてた?)あれはカウンターから攻撃をくらった。真ん中のスペースが空いていたので、ホソ(細貝)が悪いんじゃなくて、ボランチが前線と一緒になって連動して上がってくれと。あの時間帯で前3人だけで攻めて、カウンターでやられるのは良くなかった。
▼モハメド・イブラヒム監督(アル・カディシア)記者会見コメント
興味深い試合になると思っていた。我々がクウェートで勝利し、日本では浦和が勝利した。浦和には勝利する能力があると思っていた。我々はアマチュア、ここまで戦えたことに満足している。
相手DFのクリアが相馬の頭上に舞い降りた。「一瞬、トラップしようとも考えたんだけど、たまにはいいでしょ」。左足でボールの真シンを叩く。距離は約25メートル。芸術ボレー弾が決まった。
試合開始から積極的に攻撃参加し、攻守に働いた闘莉王は「今日は完封したかった」と満足顔。G大阪との準決勝に向け「ありがたいね。移動もないしね。この日程で(シリアに)移動していたら選手は壊れるから」とJリーグ同士の対決を歓迎していた。
逆転で準決勝進出を決めて、浦和のエンゲルス監督は「すごくいい試合の入り方をした。勝たなきゃいけない試合で、選手たちはよくやってくれた」と満足そうに話した。
エンゲルス監督「しんどかった。90分を通して速く、激しい試合だった。準決勝はG大阪が来ると思っていた。良い試合になると思う」
相馬は自身の高い技術のゴールに「スコールズが結構やってる。おれにもできる」。今年の欧州王者のマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)の名手を引き合いに出し、ニヤリと笑った。
山田暢は「移動もないし(いいコンディションで)やれると思う」と言い、闘莉王も「ありがたい。もう1回(中東に)移動していたら、みんな死んじゃう」と歓迎した。
17日の第1戦(アウェー)で全3失点に絡んだ男は「失点はオレの責任。坪井と(退場した)堀之内には申し訳ない。きょうは借りを返すつもりだった」と渾身のゴールを突き刺した。
「スコールズって呼んで。俺にも出来た」そう笑ったレフティーは当然マンUとクラブW杯で戦うのを楽しみにする。だからこそ「(クラブW杯に)出なければ意味がない」と言い切った。
「1点じゃ危ない。2点目を取れば勝負が決まる」後半9分のFKのチャンス。ファーサイドで待つ闘将に、ポンテから要求通りの浮き球クロスが届く。
「あの3失点はすべて自分の責任。何が何でも点を取るつもりだった」
浦和の元日本代表MF鈴木が、後半38分から途中出場。左足首痛から、約1カ月ぶりに実戦復帰し、無難なプレーを見せた。
「もっと試合を落ち着かせなければいけなかった」
試合後は「うまく試合に入れなかった。もっと落ち着かせることができれば、良かったけど」と反省しきりだった。
犬飼会長は試合前に浦和のロッカーを訪れ「きょう負けたら去年勝った意味がない」とハッパ。その甲斐あって「久しぶりに選手が言うことを聞いてくれた」と目を細めた。
「久しぶりにワクワクするゲーム。素晴らしかった。こういう試合をどんどんやってくれればレベルが上がる」
相手もレベルが高いけど、レッズの気迫とプレッシャーが素晴らしかった。久しぶりにワクワクするゲームだった」