仏料理の☆☆シェフが、ファストフードのバーガーを変えた(1)という記事より。
この「絶品チーズバーガー」を開発したのは、同社の総合プロデューサーの嶋原博氏だ。同氏は異色の経歴の持ち主である。これまでに2度の渡仏を経験。2つ星レストランでシェフを務めたこともある。
フランスのレストランでシェフの経験がある、ロッテリアの総合プロデューサー嶋原博氏ーのインタビュー記事です。
基本的にはお客さんに「美味しい」と言ってもらいたいことがあり、オーナーシェフであろうが、大手チェーンでの開発であろうが、変わらないそうです。
というような話を語っているのですが、なんかこう語り口が「漢」(おとこ、と読むべし)な感じなんですよね。
会社のトップダウンで入ることもできたんだけど、それだと周囲が気を遣っちゃうし、仕事も面白くなくなっちゃうでしょ。俺、そういうの嫌だからさ、一応入社試験を受けた。
一人称も「俺」です。
だからこそ、
生意気? うん、そういうふうに思っている人も社内に居ますよ、たぶん。
と言いつつも「俺でなくてはできないものを作ることこそ義務」と、開発にあたって考えたそうです。
「チーズバーガー」なのに、ピクルスやタマネギが入っていたり、ケチャップが入ってちゃいかん! と。あくまでも主役はチーズだと。
それにね、もし会社の本音が「従来のチーズバーガーをブラッシュアップする」だったとしても、それじゃ他の大手ファストフードチェーンと同じじゃん?
残念ながらロッテリアは、ブランド力や店舗数では決して一流とは言い難い。そんなチェーンがほかと同じことをやっていたら、絶対に勝てないですよね。こういうことを言うと会社の人には怒られちゃうんだけど。
ただ俺自身は、「絶品チーズバーガー」がヒットしたからといって、これといった感慨はないんですよ。当たり前のことを、当たり前にした。
などなど、こんな「漢」っぷりのある人が「絶品チーズバーガー」が開発したんだなぁ、と思うと、なんだか面白かったです。
重要なのは、
一生懸命つくった「絶品チーズバーガー」を、目の前でお客さんが「美味しい」といって食べてくれる。あっという間に売り切れる。そういう体験をすることで、誇りを取り戻している。
という、現場で働く人にも好影響があったというところなのかもしれませんね。
仏料理の☆☆シェフが、ファストフードのバーガーを変えた(2)という続編もありますので、そちらもぜひ。
「これが俺のつくったチーズバーガー。こちらはあなたの要望通りにつくったチーズバーガー。はい、食べ比べて」。「で、あなたのチーズバーガー、売れると思う?」。すると全員「売れないと思う」って言いましたよ(笑)
さらに「絶品チーズバーガー」をつくっている全ての店舗に出向き、肉の焼き方や塩の振り方を指導しているそうです。
そういう意味で「規格品」だけれど「作品」の要素も色濃い、と。ますます食べたくなるな、これは。
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