実売価格12万円の一眼レフデジカメ「EOS Kiss Digital」がキヤノンから発表されました。これまでの一眼レフデジカメはどんなに安くても20万円はしていましたから、この製品で普及期に入るのは間違いないと思います。一眼レフのカメラを使用していた人にはどうしても普及帯のデジカメでは物足りない部分があったと思いますし、普及帯のデジカメを使っていた人のステップアップ先がいきなり20万円というのも厳しいものがありました。「EOS Kiss Digital」は、うまくそういった部分を埋めてくれることでしょう。ここでは関連情報を集めていきます。
発売は2003年9月20日から。実売想定価格は本体のみで12万円前後、標準mmとのセットでは14万円前後の見込み。有効画素数約630万画素で、「EOS 10D」と同等ですが、周辺回路の小型化やパッケージの変更などでコストダウンが図られたそうです。デザインもデジカメにありがちな未来的なものではなく、あくまでも「EOS Kiss」を踏襲しているようで、派手さもなく好感が持てます。「mmマウントはキヤノンEFマウントで、50種類を超えるEFmm群をすべて利用することができる」というのも大きな特徴。重量が560gと軽量なのも嬉しいところです。
個人的にはPanasonicのFZ1を購入したばかりで手軽な光学12倍に満足しているのですぐにとはいきませんが、近い将来は是非とも入手したいところです。他社の一眼レフデジカメも価格が下がって、mmを入れて10万円を切るくらいになると手が出しやすいかもしれません。
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といったところで今回はまず、Kiss Dに用意されている純正電池の種類による容量の違いについてチェックしたい。サードパーティ製については、回を改めて紹介する。
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▼デジタル一眼レフ――ユーザーの裾野を広げるのはやはりキヤノンか?
キヤノンの「割り切り」についてあれこれとツッコミを入れてきたが、実は僕は、デジタル一眼レフの裾野を広げてくれるのは、ニコンではなくキヤノンだろうと期待している。だからこそ、RAW現像ソフトの開発にもっと気合いを入れて欲しいのだ。
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男子学生にこのカメラを触らせると、ほとんどが「なんか、軽くて華奢な感じですねー」などと、手触りや軽さからくる「機械として、道具としての頼りなさ」を指摘する。対して女子学生は「簡単そう♪」とか「可愛い♪」といった感想が多く、印象はおおむねね良好だ。
一眼レフデジタルカメラで一つの日常を表現する実験をしてみようと思う。
▼上位モデルEOS 10Dに画質で互角の勝負「EOS Kiss Digital」
プロレベルの撮影スピードを求めたり、ちょっとした使い勝手のよさを重視するならば、Kiss DよりもEOS 10Dの方が上回っていることは明らかだ。だが、ジックリと腰を据えて撮影を進めるならば、必要な機能をすべて装備し、上位機種に匹敵する画質を誇るKiss Dで何の不満もない。
▼キヤノン、実売12万円、デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss Digital」発売
撮影機能として、広視野角の7点測距AF、10Dと同等のAFスピード、約2.5コマ/秒・4コマまでの連続撮影、1/4000秒~30秒のシャッタースピード、35分割評価測光、オート/太陽光/日陰/くもり/白熱電球/白色蛍光灯/ストロボ/マニュアルのホワイトバランス、オート/ISO100/200/400/800/1600のISO感度、RAWとJPEGの同時記録などを搭載。
▼キヤノン、実売12万円の一眼レフデジカメ「EOS Kiss Digital」発表
EOS 10Dに比べて部品点数を15%減らし、金属製ボディをプラスチックに変更、電子回路基板を4枚から1枚に集約するなどして、重量を790gから560gに軽量化した。
▼写真でわかる! 「EOS Kiss Digital」発表会リポート
実際に手にすると、従来の一眼レフデジタルカメラに比べてかなり軽い、というのが強く印象に残った。
▼“一眼レフ普及機”の名を継承――キヤノン「EOS Kiss Digital」
EOS 10Dとの違いは、連写機能が連続約3コマ/秒(最大9コマ)から連続約2.5コマ/秒(最大4コマ)に減った点と、RAW+JPEG同時撮影時のJPEG画像が「ミドル/ファイン(2048×1360ピクセル)」だけしか選択できない点、クイックリターンミラーのミラーアップ速度が遅くなった点などだ。
▼実売12万円、キヤノン「EOS Kiss Digital」発表
EOS Kiss Digital専用mmとして、mmキット付属の標準ズームmm「EF-S18-55mm F3.5-5.6USM」(35ミリ判換算で29-88ミリ相当)のほかに、望遠ズームmm「EF55-200mm F4.5-5.6 II USM」(35ミリ判換算で88-320ミリ相当)をEOS Kiss Digitalと同時に発売する。価格は4万円。
▼画像でわかる!「EOS Kiss Digital」実写リポート
スポーツモードでは、動く対象に合わせて自動的にピントを合わし続ける「AIサーボ」モードとなる。
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そうした強力なライバル群の中で、挑戦的な価格とスペックで登場した EOS Kiss Digital は、それなりのシェアを占める事になりそうな予感がする。
一度はアナログの銀塩カメラからは卒業して完全デジタル化だ、とばかりにアナログ EOS もお嫁に出して一眼レフを離れた気になっていたが、EOS Kiss Digital がまた、一眼レフでじっくり行う絵づくりの楽しみを取り戻してくれた。
コンパクトデジカメに比べると、当たり前だがボディが大きいので、その代わりになるわけではないが、写真や撮影に興味を持っている人にはお勧めしたい。
▼無敵のデジ一眼入門機――キヤノン EOS Kiss Digital
購入するか否かを決める判断材料は、シャッター音にあると筆者は感じた。Kiss Dのシャッター音(ミラーの稼働音)は「ぱたーん」という拍子抜けしそうな音で、その振動はただちにグリップに伝わってくる。剛性感は希薄だ。ボディはプラスチック製で、文字通り目をつぶっていてもコストダウンぶりが撮影者の手に伝わってくる。この質感を受け入れられるかどうかが、選択の分かれ道になるのではないだろうか。