なんというか、確かに試合終了のホイッスルを聞き、脱力してしまうような試合であったことは確かです。
試合結果
浦和レッズ0-2(前半0-0)ガンバ大阪
得点者:53分遠藤(G大阪)、83分ルーカス(G大阪)
入場者数:40,071人
それでも前半の攻撃は非常に良かったですよね。特に高橋峻希がケガで退くまでは。
得点チャンスも幾度となく訪れました。そこで先制点を取れていれば、勝ち点3も遠くなかったはず。しかし、そこを決め切れないのが、今シーズンの浦和レッズでもある訳です。
今の浦和レッズはとにかく若い。ベテラン選手もいますが、しかし経験の浅い選手が多く出場しているのも事実で、故にメンタルや経験値の部分で他のクラブに及ばないことが多くあります。
ビッグクラブと言われることもありますが、実際問題としてはそんなに大型補強をできる余裕もないようです。しかし、昨シーズンから今シーズンにかけて年俸の高い選手を放出したことで、ようやく来シーズンはまともな補強ができることでしょう。
フィンケ監督も口にしますが二人。経験のあるFWとCBの補強。そのピースがピタリとハマれば、来シーズンは間違いなく優勝争いに絡むはずです。
フィンケ監督退任の噂も聞こえてきます。クラブと来シーズンのビジョンを共有できなかったと。一方でクラブは動員増を目指すために、トムスクの松井にオファーを出すとも報じられています。
しかし、スター選手は連れてくるものではなく、クラブで育てるものだと思います。選手はいつかいなくなります。引退であったり、移籍であったり。
戦力にしても人気にしても、誰かに頼るというクラブ経営がうまくいかないというのは骨身に染みたはずだったのではないでしょうか。それ故の、フィンケ監督招聘だったのではないかと。
もちろんスポンサーからの突き上げ等もあるのでしょうが、ここで方針転換すれば、元の木阿弥になりはしないか。新しい浦和レッズのサッカーを求めてきた選手たちは不安になりはしないか。
社長の専任事項だった監督人事も、ゼネラルマネージャーの手にゆだねられるという話もあったのですが、どうもそうはなっていないようです。三菱から出向してくる社長に、クラブの将来が左右される恐ろしさ。
今、浦和レッズのフロントがやらなくてはならないのは、監督人事を速やかに決断することでしょう。でなければ、来シーズンの補強すら後手後手になります。
サンフレッチェ広島にしろガンバ大阪にしろ、優勝した名古屋グランパスにしろ、結果を出すまでにはそれなりの時間がかかっているということも、忘れてはいけません。
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(今日、一部の報道で、クラブ側と来季のビジョンを共有できないと発言したということがありましたが、チームを去るという意志として理解してよろしいのでしょうか?)
「今、私はそのことについて、ここで詳細にお答えするつもりはありません。なぜなら、内部で話し合っている、その内容については、すべて公の場で語る必要はないと思います。その件に関して、私はそれ以上コメントするつもりはいっさいありません」
来季のチーム編成方針でクラブ側とビジョンを共有できず、今季限りでの退団を決意して臨んだ一戦だった。選手にはまだ直接意向を伝えていないが、MF鈴木主将が「相手がどこだろうと、今までやってきたことを変えてはいけない」とチームの思いを代弁するように、序盤からフィンケ体制下で培ったパスサッカーで「本家」に挑んだ。
昨季からチームを指揮するフィンケ監督は今季が2年契約の最終年。昨季6位からの巻き返しが期待された今季は、20日のG大阪戦に敗れるなど9位と低迷している。今季の観客動員数が落ち込んでいることも、契約を更新しない一因とみられる。
故障から戦列復帰したばかりで90分間プレーしたが、試合は完封負け。試合後は選手バス付近でサポーターに「あなたの熱い情熱と誇りは浦和に必要だ」とポルトガル語で書かれた横断幕を掲げられ「ありがとう」と感謝の言葉を直接伝えた。
成績不振と人気低迷により、フィンケ監督は契約を満了する今季限りでの退任が決定的。自身の来季去就について「公の場で話をするつもりはない」と厳しい表情を浮かべた。柱谷GMは獲得に動いているトム・トムスクの日本代表MF松井について「いい選手だということは誰もが認めている」と語った。