テレビ中継もなく、ウェブで結果を追った昨日の試合ですが、バックパスをさらわれて失点すると、山田直輝の得点により1-1でドローに持ち込めたようですね。
闘莉王、山田暢久がいない中で、初の先発出場を果たして西沢代志也がどんなプレイを見せてくれるか楽しみだったのですが、アシストを決めたみたいです。
ヤマザキナビスコカップ・予選リーグ、Aグループ第3節
大分トリニータvs浦和レッズ
2009年5月20日(水)19:35キックオフ・九州石油ドーム
試合結果
大分トリニータ1-1(前半1-1)浦和レッズ
得点者:36分金崎(大分)、41分山田直
入場者数:12,361人
この記事にはしびれました。
味方のパスミスで先制点を奪われ、重苦しい雰囲気が漂っていた前半41分。右サイドバックから攻め上がった西沢は、18歳FW原口からパスを受けると「ファーサイドのナオキ(山田直)と目が合った。なんとなく、うまくいけそうな気がした」と感じた。誰もいない、相手DF裏のスペースへパスを出すと、駆け込んだ山田直の足元にピタリ。ダイレクトシュートが、同点のゴールネットを揺らした。
元気に代志也に直輝のコンビネーション。涙が出そうなくらい嬉しいですよ。みんな、浦和レッズユース出身の選手たちですからね。
ユース育ちの選手が活躍するチームを見ると、そりゃやっぱりうらやましかったです。地元で育った生え抜きの活躍は嬉しいじゃないですか。
これまでにもユース出身の選手はいましたけど、大きく成長するまでには至らなかった‥‥だから、彼らの活躍は本当に嬉しいです。
最近は、セルに高橋峻希もいるので、もしかするとフィールドプレーヤーの半分がユース出身‥‥なんてこともあるかもしれない。近い将来に。
フィンケ監督は次のようにコメントしています。
そして私たちの今日のチームには、たくさんの若手の選手たちがいたわけですが、私が彼らにこれから言うことは、『まずナビスコカップのアウェイでの3試合はこれで終わった。これからのホームの3試合でしっかり準備して、いい結果を残すように頑張ろう』ということを若手の選手に伝えたいと思います。なぜかというと、また日本代表の活動がありまして、私たちはまた代表選手を協会の方に送らなくてはいけません。ですから若手の選手がこれからも試合に出ることになるでしょうし、彼らにとってみれば、ホームでのナビスコカップの試合は非常に貴重なものになると思います
「若手の選手にはミスをする権利があります」というコメントもありますが、若手選手たちには心強いでしょうね。このあたりのマネジメントが、本当にフィンケ監督はうまい。
そして、先ほど『若手の選手たちはミスを犯す権利がある』というお話をしましたが、最も大切なのは、彼らがしっかりとしたスタジアムで、たくさんの観客の前でそのミスを犯すことです。そうすれば、このミスからたくさんのことを学ぶことができるからです。できる限り4万人、5万人、できるのならば私たちの埼玉スタジアムの中で、5万5千人の観客の中でミスをする、これが大切なことだと思います。観客がいないところでミスをしても、そこから多くのことを学べるとは私は思っていません。ですので、できる限りホームでの公式戦で自分たちの若手の選手を積極的に起用すること、そしてもちろん、彼らが積極的にミスをする、そうすることで、彼らもそのミスから学ぶことができると思います。
昨シーズンは主力組がケガや代表でいなくなると心配があったのですが、今シーズンはむしろ、若手の登場にワクワクしますね。
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大分は前半から素早いプレスと攻守の切り替えで試合の主導権を握った。前半22分には右サイドからの低い折り返しをMF宮沢正史がダイレクトシュート。惜しくも浦和GK山岸範宏の好セーブに阻まれた。一方の浦和も同35分、ゴール前で鈴木啓太―エジミウソンとショートパスをつなぎ、最後は原口元気がクロスバーを越えるシュート放ち、応戦した。
前半36分に味方のバックパスをかっさらわれて1失点したが、田中マルクス闘莉王、山田暢久が不在のDF陣を統率して勝ち点1獲得に貢献。「ボールを支配していただけに、勝ちたかった。ただ、実力が拮抗(きっこう)した中での試合では、ミスはある。次の試合に向けて頑張りたい」と気持ちを切り替えていた。
この日は山田直、西沢、MF原口、MFエスクデロとクラブ史上最多となる4人のユース出身選手が先発。前半36分にミスから先制を許す悪い流れを下部組織組が断ち切った。
16日のG大阪戦後に原博実技術委員長から「もう浦和の中心。上でやれる力はある」と近い未来のA代表入りのお墨付きを得た山田直。出場停止の24日の大宮戦を前に、貴重な一発を決めた。
前半に同点ゴールを決めた山田直は「いいパスをくれたので、自分は決めるだけだった。勝ち点1を取れたのはよかった」と納得顔だった。
フィンケ監督は「1-1は妥当な結果。今後に向け、収穫を多く得られた」と冷静だった。指揮官が起用を続ける若手は、この日も結果を出した。
ナビスコ杯予選リーグ第3節(20日、大分1-1浦和、九石ド)主力の闘莉王と山田暢を欠いた浦和は苦しい展開に耐え、相性がよくない敵地の大分戦で勝ち点1を得た。