「おくりびと」がアカデミー賞で、日本作品としては初となる「外国語映画賞」を受賞しました。実はネタフルでも、
▼「おくりびと」モントリオール映画祭でグランプリ
▼映画「おくりびと」50万人突破
とネタにしたことがあります。原作は「納棺夫日記」という小説で、ぼくはマンガ版を呼んでいました。マンガ版を読んでいたので、なんとなく嬉しかったりするアカデミー賞受賞です。
ということで、本当にたくさんあったのですが、関連記事をお伝えします。
それにしても、もともと主演の本木雅弘が15年前に「納棺夫日記」と出会い、そこから映画化に辿り着いたという話にはしびれました。
アカデミー賞の受賞で、映画館の「おくりびと」も大変なことになっているみたいですね。
それでも「十何年、日の目を浴びなかった映画。本木さんは本当に努力していて、道のりが長かった分、いい道があった」と、ねぎらった。
ステージからハリウッドのスターがずらりと並ぶ客席を見渡し「絶景でした。こんな経験をさせてもらえて映画人としてこの上なく幸せ」と笑顔が絶えなかった。
配給元の松竹の株価が急騰、前週末比98円高の744円と、この日の高値で取引を終えた。
本木らに納棺の技術や作法を指導した葬儀関連業を請け負う株式会社「納棺協会」の堀江満取締役本部長(39)は、「こういう形で賞に携われて光栄」と手放しで喜んだ。
「おくりびと」ロケ地の銭湯「鶴乃湯」(山形県鶴岡市)の主人、三谷政弘さん(71)は「こんな小さな銭湯を日本中、世界中に発信してくれた滝田監督に感謝の気持ちでいっぱいです」と声を震わせた。
「おくりびと」に出演した故峰岸徹さん(享年65)の事務所関係者も「きっと天国で万歳三唱をしてますよ」と受賞を喜んだ。
ヤックンが「『おくりびと』の発案者でもあるわけじゃないですか。27歳である本と出会って。15年くらいですか。地道な努力が大輪を咲かせましたよね」と絶賛すると、モックンは「自分はご存じの通り、引っ込み思案なので。きっかけは投げかけるけど、その先を作ってもらうのは監督や、熱いパッションを持った人たち。自分がボソボソ言っているだけでは進まなかった」と、周囲に感謝した。
「ただ、朝起きたら枕元にちゃんとオスカー像があったので安心した」とユーモアを交えて語った。
「本人はとても努力をしていたし、フロックの、偶然の受賞ではないと思う。機が熟さないで十何年かかって、コツコツと立ち上がってきて。本当にすごいこと」
同紙は、遺体をひつぎに納める「納棺師」の姿を描いた作品について「一風変わった奥深い題材」に脚光を浴びせたと指摘。有力とみられていたイスラエルの作品などを抑えての受賞について、「下馬評を覆す驚きの勝利」と表現した。
娘の内田也哉子も本木に同行しロスで喜びを共有した。父親として「2人を結び付けたのがアカデミー賞だからね。余計に感慨深くてね」と感激もひとしおだ。
▼「おくりびと」配給 松竹株急騰!…未曾有の不況にオスカー神風
DVDは3月18日に発売。発売元のアミューズソフトエンタテインメントは「予約枚数は未集計」というが、この日は同社に小売店から予約の電話が相次いだ。
▼[連載「おくりびと」の世界(上)]作品が時期を選び、世に出た
「おくりびと」の出発点は十数年前、本木が旅先のインドで死者を送る儀式を目にし、生と死が隣り合う死生観を体験した時だった。その後、遺体を棺(ひつぎ)に納める「納棺」の世界をつづった本に出会い「納棺の世界を映画にしてみたらどうだろうか?」と思い立った。当時、本木は20歳後半の独身だった。
日本作品の同賞受賞は1957年に現行のノミネート方式になってから初の快挙。
1993年10月。富山市内の青木家に一本の電話が掛かってきた。「僕、本木雅弘と言います」。「えっ? モックン!?」。当時27歳の人気俳優からの電話を受けたのは年頃の長女。「お父さん! モックンから電話!」。しかし普段、テレビをほとんど見ない青木さんは、ポカンとした表情を浮かべただけだった。「モックンて誰や?」
洞爺丸事故では、被害者が多すぎて葬儀社だけでは手が足りず、当時函館市に住んでいた遠山厚さん(故人)が遺族への引き渡しを手伝った。遠山さんは、遺体を丁寧にふき清めることで遺族のつらさが和らぐ場面を見て、69年に納棺協会を設立したという。
本木は「晴れている空を見て、授賞式当日よりもまぶしい朝に感じた」と述べ、「役者として熟成して次のステージに進まないといけない時期。(受賞が)自分の扉を開く起爆剤になればと思う」と決意を語った。
全国180スクリーンで続映中の「おくりびと」。大阪・キタの梅田ピカデリーでは受賞直後から問い合わせが殺到し、一時は5つある電話回線がすべてふさがる状態に。
本木はスーツの胸元に、同作で共演し、昨年10月に肺がんのため亡くなった故峰岸徹さんと、映画化を応援しながら、完成を見ることなく一昨年11月に亡くなった所属事務所の社長、小口健二さんの写真を忍ばせていた。
歩くと太ももがシースルーに見えるベージュ色のロングドレスで授賞式に臨んだ広末涼子(28)は「壇上からの景色はファンタスティックで言葉にできない思い」と大興奮。
滝田監督が当初イメージして映画化を考えていた「おくりびと」は、現代社会の片隅でひっそり亡くなった人の身辺整理をする人たちを主人公にした映画だった。
「広末のギャラは連続ドラマで1本あたり推定200万円。今度の受賞で箔が付き、300万円台をうかがうだろう」(広告代理店関係者)。現在、連続ドラマの出演料ではトップ級の仲間由紀恵(29)が250-300万円台とされる。「CMギャラも女優トップ級の5000万円が見えてきた」(同)。
日本勢のオスカー獲得は2003年に長編アニメーション賞を受賞した宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」以来、6年ぶり。アカデミー賞で日本映画が2冠を達成したのは54年ぶり。
映画では、心を込めて死者に接する美しい所作で生命の尊厳を表現した本木だけでなく、山崎努や余貴美子ら力量のある俳優が演じた市井の人々の姿が共感を呼んだ。
重厚感のある「おくりぐるま」でお見送りを-。光岡自動車(富山市)は24日、クラシック調の外観にした新型の霊きゅう車「ミツオカリムジン タイプ2-04」を発表した。主に葬祭場向けに、25日から販売予約を受ける。