河瀬監督カンヌグランプリ!2番目の栄誉という記事より。
カンヌ映画祭の授賞式が27日(日本時間28日未明)に行われ、コンペティション部門に選出された河瀬直美監督(37)の「殯(もがり)の森」が、パルムドール(最高賞)に次ぐグランプリ(審査員特別大賞)を獲得した。
河瀬直美監督といえば、1997年に初監督作「萌の朱雀」でカンヌでカメラドール(新人監督賞)を受賞していますが、今回はグランプリだそうです。
日本人監督としては、17年ぶりの受賞となるそうです。
「萌の朱雀」でカメラドール受賞後、同作品のプロデューサーと結婚するも離婚、引退まで考えたそうです。
その後、再婚し出産、さらにヨーロッパの映画祭に参加するなどして「徐々に変わってきたかも知れません」となったということです。
「殯の森」は4年ぶりの長編。認知症を患う養母(92)の介護、出産の経験を踏まえて脚本を執筆。掛け替えのない人と死別し喪失感を抱える老人と女性の心の通い合い、生と死の接点を描いた。
この「殯の森」は、NHKがBSハイビジョンで5月29日20時から放送することになったようです。
ちなみに「殯(もがり)」とは、殯 – お葬式豆辞典によると、
古代日本の葬祭儀礼。荒城(アラキ)ともいう。高貴な人の本葬をする前に、棺に死体を納めて仮に祭ることです。またはその場所のこと。遺族はある期間を仮小屋(喪屋)にて喪に籠った。それを殯といいます。
ということなのだそうです。
河瀬直美監督「殯の森」がグランプリでは「認知症の男性と子供を亡くした介護士の女性が男性の妻の墓を探して森をさまよう物語」とストーリーが紹介されています。
公式サイトは「河瀬直美 公式ホームページ」です。
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今回の「殯の森」は、10年前の「萌の朱雀」で監督自身がスカウトした尾野真千子を10年ぶりに主演に抜てき。認知症になる初老の男性に起用したのは、4年前からスタッフとして河瀬組にかかわる、奈良で古書喫茶を経営している一般人・うだしげき。
製作過程ではフランス人スタッフと「もう顔を見たくない」と思うほどの激論を交わしながら作り上げた。「10年前の受賞とは全然違う気持ちですね。スタッフと困難を乗り越えながら作ったので、辛かったからこそ、一緒に喜びを分かち合いたい」と、誇らしげに賞状を掲げた。
▼河瀬監督「殯の森」がグランプリ受賞!カンヌ国際映画祭授賞式
邦画のグランプリ受賞は1990年の小栗康平監督「死の棘」以来。97年に「萌の朱雀」で新人賞を史上最年少受賞した河瀬監督にとって、2003年の「沙羅双樹」に続く2度目のコンペ挑戦だった。
現在の夫については、「映画を作らせてくれて、子供の面倒もみてくれる」と語る恵まれた環境の中で、新作「殯の森」が完成。