ライブドアが近鉄買収交渉で会見しました。
また、われわれが得意としているベンチャー企業の経営は当然、応用できると思います。さらに、会社をうまく働かせることができれば、球団の株式公開もしたい。ファンに持って頂いたり、選手にストックオプションを与えたり、引退されたOBの方にも出資をしていただいて、本当の意味でのパブリックな自立経営のできる球団に持っていけるんじゃないかと思います。
ライブドアが近鉄を買収すると、誰が困るのか? 巨人・渡辺オーナー ライブドア拒否というように、既存のオーナーたちは嫌でしょうね。31歳の若者がオーナーになるなんて、想像もできないことでしょうから。しかし、近鉄ファンや地元の人たちにとって、球団が存続するのはベストの選択肢でしょう。もともと1リーグ制に移行したいというのであれば話は別ですが、現行の2リーグが維持できればそれに越したことはないように思います。
ただ、ライブドアがオーナーになると、球団職員、選手は大変なのではないかと思います。なぜ短期でこれだけ成長し利益を挙げているのか。ライブドアのやり方古い体質の企業に注入されると、イーバンクのような拒絶反応を起こすと思うんですね。大阪近鉄がそれに対応できるのかどうか。
でも、それぞれの時代の花形企業が球団のオーナーになっているのだとしたら、これも必然なのかもしれません。
今年の2月下旬から3月にかけまして、某証券会社から近鉄バファローズを買収しませんかというお話を頂きまして、それで非常に興味を持ちまして、ぜひ進めてくださいと話をさせていただいております。ただ当時は、今も小さな会社なんですが、今以上に小さかったものですから、相手にされませんでした。
かなり早い段階から買収の話は出ていたようです。ただ、相手にされないので、今回の会見に臨んだそうです。売名行為では? という質問に対しては、
これで名前を売ろうとかは、ぜんぜん考えておりません。そういったのは正攻法で、CMとかプロモーション費用を使ってやるつもりです。私たちは真剣に大阪近鉄バファローズを買えるんであれば、今すぐにもぜひ買いたいと思っております。われわれはオリックスさんより、金銭的にいいオファーを提示できる自信があります。
とコメント。本人たちに全くその意思がなかったかどうかは分かりませんでしたが、テレビ、新聞でがんがん取り上げられて「ライブドア」という名前を一躍全国区にしたのは間違いないでしょう。「ライブドア」で検索した人も相当数いるはず。Yahoo! は知らないけどライブドアは聞いたことがあるという、一部で知名度の逆転現象すら起こっているかもしれません。Yahoo! を抜かすためだと思いますが、面白いことを考えます。
フランチャイズに関しては、
動かすつもりはありません。むしろわれわれが動こうかなと思っております。本社は東京ですが、別に東京に置くメリットはありませんので。営業は東京に置いておかなければいけないかもしれませんが、本社を大阪に移して、大阪経済の発展に貢献することは、むしろ積極的にやりたいぐらいです。
と、こんな風にコメントを。これで大阪も味方につけます。球団名に関しても「バファローズは残します」。
われわれはインターネットのポータルサイトをやっておりますが、日本中のインターネットユーザーは潜在的なお客様です。その中には、野球のファンも当然多くいらっしゃる。そういう人たちに野球の魅力を伝えていきたいと思っています。あとインターネットは、人と人を結ぶ媒介手段です。例えば、野球のサークルを作ったり、ナイターを見に行ったり、さまざまな娯楽が広がる。そういった意味でも、プロ野球は重要なコンテンツですし、盛り上げていきたいと思います。
コンテンツとして非常に重要だと考えているようです。
当然、一石を投じようとしています。球団を買いたい会社というのは、実はたくさんあるんです。近鉄さんはもともと売ろうとしていたんですが、ふさわしくないとか、外資はダメだとか、いろいろな難クセで(話が)なくなっています。私たちからすると、これは実質、新規参入の阻害だと思います。経営も十分にできるし、お金もある会社がオファーをしているにもかかわらず、訳の分からない理由で切られる。一説には30億円の加盟料がネックになっているとも言われていますが、そのぐらい払っても加盟したいという会社は、私の知る限りでも2、3社あります。球団を買ってもっと盛り上げて、5〜10年以上、球団経営を続けていける体力のある会社はあるんです。
金を稼いでプロ野球の球団を持つ‥‥。これまではYahoo!、楽天の後じんを拝している印象がありましたが、もしこれが成功すれば、確実に違う道への一歩を踏み出した感じになるのでしょう。
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すでに合併交渉が進んでおり、プロ野球界では1リーグ化への動きが進んでいると言われる中で、なぜ買収交渉という話を持ちかけたのかという質問については、「こうした縮小均衡に向かっている動きに対して一石を投じたい」(堀江氏)として、「プロ野球球団を買いたいと思っている会社はたくさんあり、もともと近鉄も売却先を探していたが、“球団経営にはふさわしくない会社である”といったよくわからない理由で断られるといったケースもあったと聞く。こうした動きは新規参入の阻害ではないかと考えており、球界に強い力を持っているキーマンなどに対してもアポイントを取り、買収に向けて説得したいと思っている。あえて買収という話を持ち出したのは覚悟の上の行動であり、これからの球界の発展のためにもできる限りのことをしていきたい」と述べた。
▼「ベンチャー企業の経営ノウハウをプロ野球球団にも」 ~ライブドア、球団買収交渉について記者発表
さらに取締役最高財務責任者 宮内亮治氏は、「2月にある証券会社から近鉄バッファローズを買収しないかとの提案があった」と以前から話を進めていたことを明らかにした。
また会見では、昨年提携したイーバンク銀行との関係が泥沼化したことを引き合いに、買収後の経営を危ぶむ声も出たが、「イーバンクは15%以下の出資から始まった提携でしかない。買収は100%経営権を握るということ。経営陣との対立などもなく、問題は起きないだろう」(堀江社長)。
「詳しいことは聞いていない」としながらも「(興味を持ったのは)1社だけじゃないということだった」と語り、ライブドアに続く会社が名乗りを上げることもにおわせた。
▼大阪近鉄バファローズ球団買収交渉に関するお知らせ(プレスリリース)
当社は、現在、大阪近鉄バファローズ球団買収に向け、交渉中であることをお知らせいたします。