ソニー電子書籍「リブリエ(LIBRIe)」

ソニー、電子書籍リーダー「リブリエ」と電子書籍レンタルサービスが登場です。

リブリエは、ソニーが開発した新しい電子出版規格「BBeB(Broad Band e-Book)規格」に対応した電子書籍リーダー。BBeB規格は、ソニーの著作権保護技術「OpenMG」を利用した著作権保護機能を持つ電子書籍のフォーマットで、中間ファイルフォーマットにXMLを採用しているためコンテンツ作成時の拡張性が広いという。

ソニーは自社開発した電子出版規格「BBeB(Broad Band e-Book)規格」をオープンな規格としてライセンス活動を行い、カシオ、凸版印刷を始めとした20社が賛同しているとのこと。価格は4万円前後になる見込みだそうです。電子書籍の本格的な普及のきっかけになれるでしょうか。この分野はいくつか製品が投入されていますが、価格のせいもあるのかそれとも見やすさ、持ち運びが影響しているのか分かりませんが(もしかして全部?)、いまいちパッとしない感じがしています。

ディスプレイには、6インチSVGAの4階調モノクロ液晶を採用。ソニーのほかロイヤル・フィリップス、EInkコーポレーションが共同開発したディスプレイモジュール「EInk」を搭載する。EInkは、液晶の表示面と背面の電極を利用して、液晶内の分散媒に含まれる顔料を動かし表示する仕組。これにより、高コントラストかつ精細な描写が可能になるほか、表示切り替え時以外は電力をほとんど消費しないという。また、液晶はバックライトを使用しない反射型を採用し新聞紙程度の反射率を実現したことで視野角を180度確保した。

注目はディスプレイで、これが液晶のようで液晶ではなく、本当に紙のように見えるんだそうです。液晶も見やすくなってきたとはいえ、素材感も違うようなので実物を見てみたい気がします。単四電池4本で1万ページの表示が可能ということで、問題にならない範囲ですかね。持ち運びが想定されている製品でしょうから、単四電池で読む、が基本でしょうか。将来的にはクレードルみたいなので充電・データ転送できるようになるのかな。本体サイズは、126mm×13mm×19mm(幅×奥行×高さ)で、重さは190g(電池含まず)。

課題はやはり“コンテンツ”だと思うのですが、レンタル配信を行う「Timebook Town」も発表されています。4月1日からのサービス開始で、月額210円の会費を支払うことで、電子書籍を1冊315円から購入でき、さらに購入した書籍は60日間の閲覧が可能だそうです。月次費用は利用者からすればない方がいいようにも思えますが、ないとサービスを利用することを忘れてしまいそうなので、210円程度だったら良いかもしれません。毎月1冊くらいは借りよう、と思えるかもしれません。「Timebook Town」にとっても貴重な収入源ですね。1,050円で5冊読めるサービスも提供されるそうです。

「リブリエ(LIBRIe)」とは、スペイン語の“本(Libro)”“本屋さん(Libreria)”にe-Bookの“e”を加えた造語です。

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全体的に見ると、リブリエの魅力はやはり、そのずば抜けて美しい画面にある。また、本体の軽量さ・コンパクトさも読書端末として理想的なレベルを確保している。おそらく設計時に読書端末としてふさわしいサイズ・重量を十分に検討し、そのまま製品化までもっていったのだろう。“死角なし”とまではいわないが、十分に満足できる内容だ。

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ソニーマーケティングの宮下次衛社長は「現在電子辞書分野が非常に成長を遂げている。年間300万台を出荷し、約800億円の市場だ。電子書籍も、2007年度くらいで800億円程度の市場を形成したい。LIBRIeは当初月産5000台を見込んでいる」と語った。

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データはパソコンでダウンロードしてUSB経由で転送するか、メモリースティックから読み出す。本体の約10MBの内蔵メモリーで小説約20冊(1冊あたり250ページの場合)、512MBのメモリースティックPROで最大500冊分を記録できる。転送用ソフトウェアはWindows版のみ。

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E LINK方式 電子ペーパー・ディスプレイは、反射型のディスプレイで、視野角がほぼ180度と広い。コントラストも高く、一見してPDAなどの液晶ディスプレイとは異なるものだとわかる。また、ハイライト部分(白)が新聞紙より若干明るい程度の色であるため、印刷物を見ている感覚に近い印象を受けた。描画速度は速いとは言えないが、会場スタッフは電子書籍を楽しむ上では十分ではないかと語った。

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