大分が成績不振でシャムスカ監督を解任という生地より。
4季ぶりの最下位と低迷する大分は4日の千葉戦の敗戦後、原靖強化部長が監督の解任を示唆した。いったんは結論が先送りされたが、去就が懸かっていた12日の磐田戦に1-3で敗れてリーグ戦14連敗を喫し、更迭が決まった。
大分トリニータのシャムスカ監督が、成績不振により解任されました。後任にはサンフレッチェ広島でコーチを務めたことがある、オーストリア人のランコ・ポポビッチ氏が就任します。
さらに柏レイソルも監督解任です。
柏が折り返しの第17節を終え、監督交代を決めた。3勝6分け8敗の17位と、降格圏を脱出していない責任を問い、違約金を払う覚悟で、まだ1年半の契約が残っている高橋監督をあきらめた。
こちらは川崎時代のヴェルディや名古屋グランパスで監督をしたネルシーニョ氏を招聘予定ということです。
現在の成績はそれぞれ次の通りです。
柏 3勝8敗6分
大分 1勝15敗1分
いずれもJ2降格圏内となる17位、18位に沈んでいます。
ちょうどリーグ戦の折り返しとなるタイミングでの監督解任を決めた訳ですが、果たしてカンフル剤となるでしょうか。
大分トリニータに関しては、J2降格後を見据えた判断という記事もありました。
今回の低迷の責任は監督にもあるが、フロントのサポートも十分ではなかった。象徴的だったのが監督付き通訳の人事。昨季まで監督を支えた矢野通訳と条件面などで折り合いがつかず、オフに契約を打ち切った。昨季はデータ分析に基づく指揮官の的確な指示が好成績を支えたが、今季は通訳がたびたび入れ替わり、選手との意思疎通がうまく図れなくなった。ある選手は「ミーティングで分からないことが結構ある」と漏らしていた。選手からはクラブへ矢野氏復帰の要望があり、13連敗後の7日には矢野氏から無報酬での復職の申し入れもあったが、受け入れられなかった。
こういう事情を知ってしまうと、ちょっと悲しいものがありますね。言葉が通じなければ、マジックも見せられません。
柏レイソルは監督交代により、しばらく井原正巳ヘッドコーチが監督代行となることが発表されています。
■関連記事
ポポビッチ氏は、97年から01年まで当時オシム前日本代表監督が率いていたオーストリア1部シュトゥルム・グラーツで主将を務め、欧州CLにも出場。06年6月から07年10月まで広島ペトロヴィッチ監督の右腕としてコーチを務め、昨季は出身国のセルビア2部ズラティボール・ボーダを率いて1部昇格を果たした。
「来季を見据えて結論を出した。(シャムスカ監督に対しては)感謝と尊敬の気持ちしかない。(ポポビッチ氏は)大分を救うために百二十パーセント尽くすと返答してくれた」
シャムスカ監督はブラジル出身で05年9月から指揮を執り、昨季はナビスコ杯を初制覇し、リーグ戦でも過去最高の4位に導いた。
ポポビッチ氏は15日に来日して25日のG大阪戦から指揮を執る予定。契約は来年1月1日までだが、来季も任せる方針。次節(18日・浦和戦)は強化担当の松山博明氏(41)が暫定的に指揮する。
今季から就任した高橋監督は、シーズン前に十分な補強がされない中で現有戦力の底上げを図ってリーグ戦に臨んだが、17節を終えて3勝6分け8敗と苦戦。
竹本一彦GM(53)はこの日、解任の方向であることを認め、「3勝しかできなかったという現実がある。J1残留という目標のために、しっかり判断しなければ」。今季から2年契約で就任した高橋監督は、任期を残しての降板となる。
柏は昨オフ、3シーズン指揮を執り、チームをJ1復帰に導いた石崎信弘監督(現J2札幌監督)と強化方針の食い違いもあって契約を更新しなかった。
最近3試合は2勝1敗と調子が上向きだったが、柏幹部は「前半の17試合を総合的に判断し、後半の17試合を見据えての決断」などと監督交代の理由を説明した。
ネルシーニョ氏は契約手続きなどもあり、指揮を執るのは25日の鹿島戦からとなる予定で、19日のG大阪戦は井原正巳コーチが指揮する見込み。