優勝争いに残るためには絶対に勝たなくはいけないホームでの試合。しかし、チグハグなプレイが続き失点。0-1で敗戦。優勝戦線離脱、です。
ACL出場停止の都築に代わり、GKには山岸。ケガの相馬に代わり、山田が自身初となる左サイドに。
迷走する浦和レッズを象徴するように、選手たちにも迷いのがあるのでしょうか。それとも、これが今の浦和レッズの全てなのでしょうか。
いつもと同じといってしまえばそれまでですが、サイドで平川がボールを持ち、出しどころがなくバックパス。前線に放り込んでカットされ、カウンターを受ける‥‥そして失点‥‥。
いったい何をどうしたいのかさっぱり見えてきません。
調子を落としているポンテは交代できずに、高原を下げてみたり(高原も良いとは思えませんが)、なんとなく“仲良しクラブ”だったことの弊害が、一気に出てきている気がします。
試合終了後はスタジアム全体がブーイングです。リーグ戦、ホームでの勝利が2ヶ月ないことや覇気のないプレイぶりからすれば仕方のないところかと思うのですが、南ゴール裏でサポーターと闘莉王が何やら口論を始めます。
山岸らが闘莉王を連れ歩き出しますが、ユニフォームの襟で涙をぬぐう闘莉王。明らかに号泣しています。
その後、バックメイン、北ゴール裏とブーイングは続きました。
ヴィッセル神戸の大久保には「浦和は個人がうまい分、組織でやっていないから(スペースが)空いたと思う」とまで言われています。
ゲルトは相変わらず「もう少し情熱とファイティングスピリットがほしかった」と精神論を。確かに気持ちは大切ですが、そこに至るまでの過程と、心理マネージメントも監督の仕事なのではないでしょうか。
永井が移籍を示唆するような発言をしていると聞きます。首位との勝ち点差が6に開き、優勝は絶望的になりました。このまま崩壊するのか、それとも‥‥。
異常事態だ。「この2試合がすべて」と語っていたエンゲルス監督は敗戦後、控室で激怒。「みんな60、70%の力しか出していない」と疲労困ぱいの戦士を責めたが、敗因は自らにあった。
と、ゲルトが斬られています。
「監督人事はすべて社長次第。我々は何も言えない。全力でサポートするだけ」と強化担当者。誰ですか、この「強化担当者」は。
さらに、勝てない…痛烈ヤジ…闘莉王“怒りの涙”では、
試合後、ロッカー室でのミーティングでエンゲルス監督は「甘い。対人も、プレーも甘い」とイレブンに怒声を張り上げた。関係者によれば、指揮官は控え選手の態度にも苦言を呈したが、真しに耳を傾けない選手も何人かいたという。
ということで、チーム崩壊の兆しも。ゲルトの選手交代では、控え選手たちのモチベーションを保て、というのも難しいかもしれません。
8人で守って3人で攻撃するというスタイルは、もう限界ですね。エメルソンやワシントンクラスの選手がいないと、そういう戦術は無理だということなのでしょう。
最後に闘莉王を上げてパワープレイに終始するのは、もう見たくない‥‥。
山岸のスーパーセーブに田中達也の復活、そして梅崎が光明でしょうか。
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不振脱出の策を問われた鈴木は「それが分かれば、僕らもやりたい」。失速してリーグ優勝を逃した昨季終盤のリプレーを見るかのようだ。
「後半は、(浦和が)バテて、ガラガラになるのは分かってた」狙いすましたスルーパス。
同37分に失点を喫し、勝利を逃したが、「サポーターの期待に応えられなかったのは残念だけど、浦和はサポーターなくしては語れない。ACLで決勝進出を決めて、晴らすしかない」と、気持ちを切り替えた。
今季、これで浦和にはナビスコ杯を含めて3勝1分けと相性抜群ということもあり「浦和は個人でやっていて、組織でやっていない。4点は取れた。悔しい」と冗舌だった。