「呼吸するようにブログを書く」とは暮らしの中にブログを書くことが組み込まれている人

Web=ストリーム論からブログ・ブロガー論 2009年夏版 :Heartlogicというエントリーより。

例えば、朝起きたらどこかのお気に入りのブログを見る、昼休みにRSSリーダーの未読を消化する、夜、帰ってきたらSNSにアクセスする、出社したらTwitterクライアントを立ち上げる、といったものです。日のリズムだけでなく、週単位や月単位のリズム、イベントドリブンでそれを処理するリズムみたいなものもあるでしょう。

で、そうすると、自分のリズムに合うメディアや合う人というのが見つかる。具体的には、だいたいいつも見に行くと新着記事があるブログとか、アレってどうなの? と思ったときにすかさず言及しているブロガーとか、ウィンドウを覗くといつもしゃべっている人とか、そういう存在です。

ときどき「ブログは呼吸です」的なことをインタビューなどで話したりすることがあるのですが、小林さん@Heartlogicが、そのことを非常に分かりやすいく解説してくださいました。

なるほどこういうことかと、言っている本人も納得です。

小林さん自身「呼吸するようにブログを書く」ということは感覚的にさっぱり分からなかったそうですが「Webはリアルタイムのストリームになる」的な話から、

ブロガーというのは、こういうネットユーザー(であるところの自分自身)のリズムに「書く」という行為を組み込んだ人、暮らしのリズムにメディア(自分のブログ)運営が組み込まれている人なんだな、というのが、最近の感覚です。

と思うに至ったということです。

個人的に面白かったのは「ブロガーは結論とか特になくても書く、ライターは起承転結とか意識せずには書けない」という現象でしょうか。

ライターの気持ちは分からないですが、少なくとも、結論がないことはおろか、自分自身でよく分からないことですら、書いてしまうことが多々あります。

その代表格が先日の涼宮ハルヒを初めて見たという感想エントリーなのですが、改めて読み返してみても、内容があるようなないような、そんなメモです。

でもこの時は、このよく分からないもやもや気持ちをメモしておかないと、というつもりで書いていたんですね。もしかすると「誰かに届くかも?」と。

そして思考しながら、そのままの思った内容を書いていくと、場合によっては、書きながら(考えながら)なんらかの結論めいたものが出てくることもあるので、書くことで頭を整理している側面もあります。

話を戻しまして、小林さんのエントリーは「ブロガーと読者は同期する」という話に繋がっていきます。

A(Attention):コグレさんが気づいたものを書く/ネタフルを読んで注意が喚起される

I(Interest):コグレさんが興味を持ったものを書く/ネタフルを読んで興味を持つ

S(Search):コグレさんがSEOする/検索するとネタフルがヒットする

C(Comparision):コグレさんが比較した情報をリンク/ネタフルがリンクしている先で比較

E(Examination):コグレさんが悩みをそのまま書く/ネタフルと一緒に悩む

A(Action):コグレさんがついに買ったよと書く/ネタフルを見て背中を押されて買ってしまう

S(Share):コグレさんが感想を書く/それを読んで満足したりコメントしたりする

これはたまたまネタフルが事例として取り上げられていますが、きっとどんなブログにも少なからず読者がいて、こういうことが起こっているのではないでしょうか。

定期的にブログを読んでいると親近感がわく‥‥というのはよく言われることですが、書き手と読み手のリズムのシンクロがそこにあったとすると、非常にロックな話だな、と思いました。

小林さんのまとめから。

いかに暮らしのリズムの中に「書く」というイベントを取り込むか

そのリズムを保ち、読者と同期し続けられるか

ブログのキモです。多分、読者とのシンクロはあとからついてくる話だと思うので、ブロガーができることはやはり、ブログを書き続けることなんじゃないかと思います。

追記:「先生、無理です!」とはてなブックマークでコメントを頂いたのですが、Twitterもミニブログと考えるならば、呼吸するようにブログしている人のなんたる多いことよ、と思います。

そしていちるさんは「Twitterっぽくブログを書く:小鳥ピヨピヨ」という実験をしています。

でも逆に、ブログという場で、このくらい適当なことをサラリとポストするのは、なんだか新鮮です。「ああ、こんなんでいいんだ」みたいな。ちょっと快感。クセになるかも。

Web=ストリーム論からブログ・ブロガー論 2009年夏版 :Heartlogicもぜひ読んでみてください。

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