SMOではブロガーに情報を与えよう

ソーシャルメディアでビジネスを動かす(後編)—SMO成功の鍵はブログの最大活用 という記事より。

SMOは、基本的にクチコミを発生させやすくするための機能や仕組みを利用することですが、良い商品や優れたサービスの存在が前提となります。

SMOとは「Social Media Optimization」の略で、ネタフルでも「Social Media Optimization」とは?として取り上げていました。

ブログやSNSなどのソーシャルメディアを利用し、トラフィックを増やすための対策を講じること、です。

そのために大切なこととして、ミツエーリンクスの棚橋弘季氏が次のように説明しています。

この事例から見えるのは、リアルな情報を上手に開放することが、ブロガーたちの記事執筆にも役立ち、それが瞬く間に広がっていく可能性である。

この事例とは「Wii」のプレビューイベント時に任天堂が社長のプレゼンテーションを事細かにウェブにアップしたことを指しています。

あの時は知り合いのブロガーも引用してましたし、SkypeなどでもバンバンURLが飛び交っていました。

「語る」ための素材が重要、ということですね。ネット上では明確なパーマリンクを伝えることができると、より語りやすいのです。詳しくはそっち見てね、と。

「企業が仕掛けるバズマーケティングでは、謝礼や報奨を払ってクチコミ効果を仕掛けていました。しかし、多くのブロガーは謝礼目当てに記事は書きません。その代わり、ブロガーたちが記事を書きやすいようにきちんとした情報を与えてあげることがSMOの第一歩となるのです」

個人的にはエントリーを書いて謝礼を貰うよりも、いかにネタを貰うか→ネタが集まってくる環境を構築するか、がブロガーとしてはポイントではないかと思っています。

芸能記者や刑事という訳ではないですが、より面白いネタに接近していくためには、ネタ元が非常に重要で、それは以下のような理由によります。

いしたにさんがブログに金を払ってエントリー書かせたほうが結局マーケティング的効果は薄いのではないか?というエントリーを書いていたのですが、

つまり、ブロガーにエントリーを金を払って書かせるという行為は、本来違うロジックで動いているものを無理やりブログに押し込めるような形になっているということです。

というのはまさにその通りで、

・収入があってエントリーを書く

と、

・エントリーを書いて結果的に収入

では180度の真逆なのです。

ブロガーは一瞬の刹那に生きているのではなく、長く続く時間に身を委ねながら、とうとうとゆく川の如くエントリーを編み続けているのですね。

いしたにさんも例えていますが、これはまさに農業と同じです。

春に田んぼを耕して水を入れ、種をまき、なんやかやと手間をかけながら育て、秋に収穫という、本当に気の長い作業です。ブログを書いてすぐに結果が出ないという理由は、ここにあったりします。

故に、何を蒔いていくか‥‥種=ネタが重要なのです。

ブログばかり書いているので、時折「ライターもやればいいんじゃない?」と言われることもあるのですが、上記の通りそもそものロジックが違うので、同じ“書く”でもブロガーとライターでは相当違います。

あ、いしたにさんも書いてる。

私はライターとしての経験があるのでわかるのですが、お金をもらって書くということは、書くことだけに対してお金をもらっているわけではありません。最終的な文章に至るまでの準備などを行いつつ、露出先との絡みでオーダーに近い、もしくはオーダー以上のものに仕上げるところに金銭は発生します。

まさにコレです。全く違うスキルなのですよね。

ということで、長いスパンでブログを書くことを考えていくと、目先の様々な利益よりも、いま何をしたらブログを充実させることができるのか? という、よく言われるコンテンツをしっかり作り込んでいくという当たり前の結論に帰結します。

性格的に、中長期的に物事を考えるのは得意ではないので、先々のことを考えずに、一瞬一瞬にそれなりのベストを尽くしていけば、いつか結果が出るというブログは、たまたま自分に合っていたのかもしれません。