Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(前編)という記事より。
「Web 2.0」という概念は、O’ReillyとMediaLive Internationalによるブレ インストーミングから生まれた。ウェブのパイオニアであり、現在はO’ Reillyでバイスプレジデントを務めるDale Doughertyは、ウェブは「崩壊」したどころか、かつてないほど重要な存在となっており、刺激的なアプリケーションやサイトは、驚くほど着実に生まれていると指摘した。
「Web 2.0」に関する論文の日本語訳だそうです。
そもそも「Web 2.0」とはなんなのか? ぼくも言葉で具体的に説明するほどには理解できていないのですが、一つ言えることはウェブがプラットフォームになりつつあるということでしょう。
その結果「かつてないほど重要な存在となっており、刺激的なアプリケーションやサイト」が生まれているということに繋がっています。
CNETに掲載されている、イメージを固めるためのブレインストーミングの結果の図が非常に分かりやすいでしょう。
広告は単なるクリック課金ではなく、サイト内のコンテンツに合わせたAdSense、コンテンツ配信はCDNではなくP2P、ウェブサイトはブログ、パブリッシングではなく参加、ディレクトリはタグなど、ネットの動向に注目している人にはなるほどね、という感じの内容ではないかと思います。
ネタフル的には、
・ウェブが賢くなっている
・ウェブ同士が繋がる(ウェブサービス等)
・個人の影響力が大きくなっている(ブログ、ロングテール等)
みたいなところが「Web 2.0」なのかな、と感じました。感覚的なものですよ。「Web 2.0」の中心にいる先進的な企業が、Googleであることは間違いないでしょう。
記事を読み進むと「ウェブの力を使って集合知を利用するというWeb 2.0の原則」というのも非常に重要に思います。これだけ個人が情報発信をしている時代というのも、今までになかった訳ですから。それを体系化して利用すれば凄いことになる訳です。
オンライン百科事典の「Wikipedia」やタグ付けによる「del.icio.us」や「Flickr」のような「folksonomy」(分類学を意味する「taxonomy」の対語)のサイトなどがそれに当たります。オープンソース的な開発手法もそうですね。
最後に、
Web 2.0時代の特徴として、最もよく語られるのがブログの台頭である。個 人ホームページはウェブの初期から存在したし、日記や個人の意見をつづったコラムは、そのはるか前からあった。では、ブログが今、これほど騒がれているのはなぜなのか。
ということで、ブログにまつわる話が出てきます。
・ブログが時系列であることがささいなことであるが非常に重要
・RSS(コンテンツシンジゲーション)
・permalink(情報発信→会話が生まれる場所に)
permalinkがあることで、1テーマ1コンテンツになり、検索のしやすさにも貢献していると思いますね。
Web 2.0の本質が、集合知を利用して、ウェブを地球規模の脳に変えることだとすれば、ブロゴスフィアは絶え間ない脳内のおしゃべりを、すべてのユーザーが聞いているようなものだ。
ブログを書いていて思うのは、自分の脳のコピーだということです。時にトラックバックで自分の脳と他人の脳がネットワークしている感覚は確かにあります。
さらに「ブログでは集合知が一種のフィルターの役割を果たしている」とも。「PageRankが個々の文書を分析するよりも優れた検索結果を生み出したように、ブロゴスフィアではユーザー全体の注目が、価値あるものを選び出す」というのは重要で、これはコントロールできるものではない、ということです。
「個人メディア(we, the media)」という言葉にあるように、個人が考えて行動することが、影響を持つということですね。
Special Report: Web 2.0 Conferenceには、「Web 2.0」的なサイトへのリンクがあります。これを見てもらうと「Web 2.0すげー」みたいなことが分かって頂けるのでは、と思います。
「Web 2.0」は難しい概念ですから、まずは「すげー」でいいんじゃないかと。
・Zimbra(コラボレーション)
・Zvents(エンターテイメントカレンダー)
・Consumating.com(タグ)
・Socialtext(Wiki)
・Flock(ブラウザー)
・MeasureMap(メジャーメントツール)