AppleがRealNetworksのDRM変換技術「Harmony」を非難する声明を発表しました。
声明の中でAppleは「我々はRealNetworksの取ったハッカーのような行動に呆然としており、彼らの行動に対してDMCA(デジタルミレニアム著作権法)やその他の法律を調査している。また、iPodのソフトウェアアップデートにより、HarmonyテクノロジーがiPodで動作しなくなる確率が極めて高いことを、RealNetworksとその顧客に対して強く警告する」と述べている。
Real、勝手にiPodをサポートというニュースをお伝えしていましたが、それに関してAppleは非難する声明を発表しています。
Realが開発した「Harmony」はiTunes Music Storeではなく「RealPlayer Music Store」の音楽コンテンツをiPodで再生するもので、
これによりiPod利用者がiTunes Music Storeで音楽を購入しなければならない特段の理由はなくなり、Appleのビジネスモデルが大きく脅かされていることが同社が激怒するゆえんである。
ということになっています。
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これに応えてRealNetworksが同日発表した声明では、「自分のiPodで利用する音楽を選ぶべきは、コンシューマーであってAppleではない」と強調。
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「RealNetworks が、ハッカーのような手法と倫理観をもって、iPod に侵入したことに衝撃を受けている。わが社では現在、RealNetworks の行為を、デジタルミレニアム著作権法 (DMCA) などの法律に照らして調査中だ」
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またRealNetworks社は、Harmonyの開発について、「十分に確立された合法的な慣習にのっとって、独自に互換性を実現したもの」と説明している。
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しかし、Appleは2000年にiMacコンピュータの模倣品を販売した複数のハードウェアメーカーと和解し、商標の保護に成功した経験があるものの、DMCAに基づく裁判でAppleがどれだけ大きな勝利を収められるかは不明だ、とある業界観測筋は指摘している。
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「RealNetworksの真の目的は何だろう? iPod向けに音楽を販売するために、どんな方法でも使うということだろうか? それとももっと大きな目標があるのだろうか? Appleを交渉の席につかせるために取った行動である可能性は、極めて高い」(グッドマン氏)
「実際、DMCAはコンテンツに鍵をかける新しい方法の開発を禁じるためにつくられたものではなく、互換性のあるソフトウェアの開発を明示的に認めている。Harmonyはこの互換性を実現するために、完全に合法的な、独自に切り開いたやり方でつくられたものだ。こうした行為には、たとえばCompaqから出た最初のIBM互換PCのように、はっきりとした前例が豊富にある」