Amazonがロボット掃除機「ルンバ」のiRobotを買収すると発表しましたが、多くのプライバシー専門家はすでにこの買収を懸念しているとAppleInsiderが伝えています。
With iRobot acquisition, Amazon wants to scan every inch of your homeという記事です。
With the acquisition of iRobot, Amazon is also getting a treasure trove of existing user data — including maps and floorplans of user homes.
Amazonは小売業を営む巨大企業ではなく、実はデータカンパニーが主体であり、ユーザーデータの収集に重点を置くことで、小売業をはじめとするビジネスが成り立っているとAppleInsider。
データ収集をすることで、顧客を理解し、何を欲しているか、どのように購入させるかを予測しています。
AmazonのiRobot買収に関してこんなツイートもありました。
あー、これは強い
Amazonが部屋の構造情報を握れるから、住所と部屋の構造(≒大きさ)から収入のほぼ完璧な推定ができるやん……https://t.co/gBrkL2Rdqs— ところてん (@tokoroten) August 5, 2022
今回の買収が成立すると、AmazonはiRobotのルンバが部屋を掃除し記憶・学習することで、ユーザーの間取り図などを入手できることになり、それに応じた商品を勧めることが可能になります。
AmazonはEchoデバイスやRingデバイスで生活に入り込み、Alexaでユーザーと対話しています。もちろん購買情報も把握しています。ここに部屋のデータが加わる‥‥。
Amazonがより便利になる一方で、これを気持ちが悪いと感じる人も少なくないでしょう。
例えばTwitterのタイムラインはレコメンドの塊になっていてTwitterが見せたいものを見せられているといっても過言ではない状態になっていると思いますが、そうと知って見ているのと、そうでないのでは全く違います。
全く知らずに利用しているのであれば、AmazonやTwitterの手のひらで踊っているようなことにもなるかもしれません。
AmazonがiRobotを買収することでルンバがタイムセール祭りで安くなるかもしれないくらいは考えていたのですが、家の中にルンバを送り込むと考えると、思い切った激安価格で販売しても不思議ではありませんね。
実際にはプライバシーの問題で、そこまでAmazonがiRobotのデータを活用するのは難しいのかもしれませんが。
アマゾンのアイロボット買収は「必然」だったという記事もぜひどうぞ。
だとすればiRobotのような企業は、Amazonにとって、ロボット掃除機のビジネスだけでなく、「ホームマップ生成機能を持つ」という意味でも魅力的だったはずなのだ。