ビッグローブが、ブロガーやアプリ開発者、Ustreamerなどのコンテンツホルダーに対して、感謝の「きもち」を「かたち」で伝える“投げ銭”サービス「ポチ」を開始しました。
これまでにもコンテンツホルダーに対して“投げ銭”をするようなサービスは存在していましたが、いずれもたくさんの人が継続的に利用する、というところまでは辿り着かなかった気がします。
そこに大手ISPでもあるビッグローブが参入するのですが、自分自身としてもブログのコンテンツホルダーとしては期待しない訳にはいきません。
仕組みは至って簡単です。
ブロガー、アプリ開発者などコンテンツを持つクリエイターが「ポチ」に登録し、感謝の気持ちを伝えたい人が「ポチ」経由で投げ銭をする、というものです。
さらに分かりやすく書くと「ストリートミュージシャンへの投げ銭」と同じようなものになります。
クリエイターは、自分のサイト・コンテンツに「ポチ」ボタンを取り付けておけば「ポチ」に参加していることがひと目で分かります。
今回は開発者の方たちに、開発に至った経緯やサービスの概要についてインタビューさせて頂きました!
//////
ニコニコ動画の界隈で「振り込めない詐欺」という言葉があった。“神動画”があがった時に「お金を払いたい」しかしニコニコ動画では振り込めない。
そうした現状を踏まえて「素晴らしいものを見た時に感謝を伝えることはできないか?」という思いが出発点となった。
詳しく説明すると、
・無料アプリにお礼をしたい
・いいブログを書いている人にお礼をしたい
・神動画を作った人におひねりを渡したい
しかし、
・振込先が分からない
・わざわざ銀行で振り込むのは面倒
ということがあり、しかし誰もがコンテンツへの感謝の「きもち」を「かたち」で伝えることができる世界を実現したい! という発想から「ポチ」は生まれた。
ポチを利用するメリットは次のような点。
・手軽で安全にクリエーターに入金することができる
・コンテンツを一緒に応援している仲間(ファン)が分かる
誰が「ポチ」をしたかが分かる
コンテンツごとにファンページが生成され、入金からそこから行うことができる。「ポチ」したことを、友人とシェアすることができる。クリエイターは、誰が「ポチ」してくれたかが分かる。
4月18日にベータ版をリリース、2011年秋に正式版リリースを予定している。正式版リリースが少し先になるのは、課金部分のシステムをきちんと作らないといけないため。まずはスピードを優先した。
当初は、クリエイターの自由登録はできない(リクルーティングを行う)。ただし基本的には、ボタンさえ設置できればコンテンツはなんでも良い。
競合もいくつかあるが「ポチ」としては、ファンページで価値を提供しいきたいと考えている。
ちなみに「ポチ」は「ポチ袋」がサービス名の由来となっている。ネットショッピングなどの「ポチる」という言葉もかけている。
「ポチ」といえば犬なので、マスコットキャラクターを犬にした。
やわらかい・かわいいテイストにしたのは、感謝の気持ちを伝えたかったから。温かい人と人のやり取りも演出したかった。ほんわかした空気を作りたかった。
ちなみに、丸みのある「あごのライン」と「胸の紐」にこだわりあり。
2011年度中に、
・コンテンツ数 5,000
・利用者数 10万人
を目指したい。
//////
実際にユーザが「ポチ」をする時ですが、ビッグローブの課金システムを使うため、まずはビッグローブにユーザ登録する必要があります。
この点、メールアドレスとクレジットカード情報の登録くらいの方が「ポチ」利用のハードルが下がるのでは、と質問したところ、いずれそうしたシンプルな方式にしたい、とのことでした。
「ポチ」のビジネスモデルは手数料で、ユーザから振り込まれた金額の30%をビッグローブが手数料として徴収します。
この数字も高いとみるか適正とみるか、はたまた安いとみるかは人それぞれだと思いますが、今後の「ポチ」の利用拡大によるところが大きそうです。
ビッグローブとしてはファンページに特徴を持たせたいということなので「ポチ」がポータル的になり、広くコンテンツホルダーが紹介されるような、そんな仕組みもできるとクリエイターにとっても参加するメリットは大きいのではないかと思います。
なお、クリエイターにとっては、個人情報を表に出さないというメリットがあるそうです。例えば口座情報を悪用し、勝手に振込をして返済を迫る「押し貸し」といったトラブルがあるのだとか。
そんなトラブルがあるのは初めて知りましたが、間に「ポチ」が入ることで、そうしたトラブルを回避することもできるのですね。
ということで!
ぼくもブロガーとして、ブログというコンテンツを持つ者として、新しい投げ銭のプラットフォームとして「ポチ」が“成犬”になるのを応援したいと思っています。
もちろんネタフルにも「ポチ」ボタンを導入してますので、もしよろしければ〜。記事の↓あたり!