Yahoo! JAPANの検索を集約した検索特化の新サービス「Yahoo! SEARCH」という記事より。
Yahoo! SEARCHは、Yahoo! JAPANのさまざまな検索サービスを1つに集約、さらに機能拡充を図ったもの。「Yahoo!検索」「Yahoo!画像検索」「Yahoo!音声検索」「Yahoo!動画検索」「Yahoo!商品検索」が1つに統合されており、各検索サービスを画面上のタブで選択できる。
これは言ってみれば、GoogleのYahoo! 版と言えるでしょう。見た目のインターフェースも検索結果も、限りなくGoogleに似ています。
なぜ、Yahoo! がこうしてGoogleに似た検索サービスを提供するのか。それは、Yahoo! の検索エンジンとしてのシェアに理由があると考えられます。
接戦を繰り広げる米Googleと米Yahoo!,勝負の行方はいかにによれば、有識者に対するアンケート調査によると、検索エンジンとして主に利用しているのは、
・Google 78%
・Yahoo! 14%
という結果が出ているのです。ちょっと「有識者」というのが特殊ですが、参考数字です。
一方、ポータルサイトとしては、
・Yahoo! 32%
・Google 5%
となっており、Yahoo! に軍配が上がっているのですが、Googleがアドワーズから大きな収益を上げていることからも分かるとおり、検索サービスは重要な収入源です。そこでYahoo! がGoogleに負ける訳にはいかないということで、シンプルでGoogleに似せたサービスを投入し、同じスタートラインに立とうという戦略であることがうかがい知れます。
インターフェースが変わるくらい、と思いますが、しかしそれだけでもYahoo! が使いやすくなった印象です。逆に、Googleのインターフェースもかなり練られて素晴らしいものであったことを教えてくれます。
しかし、検索エンジンの肝は適切な検索結果であり、見た目が同じならなおさら、その内容が問われることになります。ということで、Yahoo! の検索技術向上にも期待したいところです。
しかし、ここまで似てしまうと、MacがGUIに関してMicrosoftを訴えていたことがありましたが、あれと似た状況にはならないのでしょうか。
機能面では「検索関連キーワード」が実装され、1つのキーワードを入力すると、その単語と組み合わせて入力される頻度の高いキーワードが表示される。例えば「お中元」と検索した場合、「お中元 時期」「お中元 マナー」「お中元 バイト」といったキーワードが併せて表示される。
日本でのシェアはYahoo! が圧倒的であるだけに、ディレクトリーなしの検索結果がこうしてさくさく見られるのはありがたいかもしれませんね。「よく検索されるワード」もSEOのキーワード探しに便利ですし。
日本のYahoo! がディレクトリ検索からページ検索に移行するという噂もありましたが、この「Yahoo! SEARCH」のリリースがそれに当たるのかもしれませんね。ディレクトリは登録が有料ですし、日本人には向いていると思いますので、そう簡単には切り替えることはできないでしょう。
ディレクトリ検索、ページ検索と、選択肢が増えたことが重要だと思います。
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