“明るいおカネ第一主義”の伝導師 ライブドア社長 堀江貴文~その1というインタビュー記事がありました。
私は堀江に聞いた。革命に興味ありますか?
「革命を目的に行動する気は全然ないですね。革命って、終わった後、また新しい体制が出来るだけじゃないですか。明治維新だって、終わったらみんな自己保身に走ったわけだし」
堀江社長はテレビ、雑誌にも出まくっていますし、何度となくそれらも目にしていますが、堀江社長の生い立ちから振り返るタイプのインタビュー記事は初めて読みました。テレビで目にするホリエモン像は果たして?
ということで、恐らくこういう人なんだろうなぁ、と思っていたのがその通りでもあったし、そうでない部分もありました。
カネについては、もう一つ痛切な体験がある。起業を急ぐあまり、当時付き合っていた女性の父親に600万円を借りた。後にこの借金は、泥沼の「お家騒動」に発展する。
これは堀江社長の著書に反論するような形でITmediaに登場した有馬あきこさんのことですね。
オン・ザ・エッヂの創業メンバーの一人、有馬あきこさんのインタビュー記事です。自身の生い立ちから創業メンバーとの出会い、そしてウェブデザインという仕事、彼女の父親が600万円を出資してオン・ザ・エッヂという会社が立ち上がったことなどが語られています。
この「お家騒動」を精算するために銀行から5億円の融資を受け彼女に返したということなのですが、「別れ際こそカネが大事だ」と思うに至ったとか。
車がなければどこにも行けない。学校から帰ると、地球儀が友達だった。彼が腐らず、グレなかったのは、「あきらめた」からである。「世の中には変えられないものがある。自分の容姿とか、もろもろ」。
堀江社長の資本主義の原点にあるのは、意外に泥臭いものだったんだなぁ、と感じました。うまいものが食べたい、自分を変えたい、そのためには金持ちになる‥‥。
ほとんど、すんなりと読むことができたのですが、一ヵ所だけ違和感を覚えたのがこの部分。
▼“明るいおカネ第一主義”の伝導師 ライブドア社長 堀江貴文~その2
堀江はプライベートな質問に対しては実に素っ気ない。離婚した元妻のもとにいる息子に会いたいか、と聞くと、「一緒に住めないんですから、会ったってしょうがないですよ」。
非常に冷静な割り切りというかなんというか、堀江社長にとって子供の存在というのはそういうものかもしれませんが、子供にしてみれば父親は堀江社長以外にはあり得ない訳で、事業においてクールなだけでなく、私生活においてもそうなんだ、というのを知り、これに関しては少し残念に思っています。思うだけで言葉に出さなければ良いのに、語ってしまうのが堀江貴文という人なのだと思いますが。
「世の中に暖かい家庭ってあるんですか? 僕には信じられない。みんな飽きてないの? なぜ人間は自分をガマンして偽って生きてるんですか?」
自分を木に縛る厳しい父親、決して料理が上手ではない母親、地方都市の閉塞感、自分の変えられない容姿‥‥故郷であるはずの「八女に懐かしさも、感謝もありません。友達もいないし、用事もありません」と語る堀江社長を駆り立てるものは「コンプレックス」なのでしょうか。
▼“明るいおカネ第一主義”の伝導師 ライブドア社長 堀江貴文~その3
今は、一人自宅で、ハムとベーコンを作るのが至福のひと時だ。レシピは、「冷戦」を解消した旧友Nから教わった。おいしいものに目がない。おいしいものを目の前にして、絶対にガマンしない。おいしいビジネスも「ゼンブいただき」だ。
オン・ザ・エッジとして名を轟かせ始めた頃にMAC LIFEに掲載されていた記事を読んでから、同じ1972年生まれとして、密かに堀江社長には注目していたのです。今回のインタビューを読み、堀江社長を見る目が少し変わった気がします。