新年度が始まり、新入社員として働き始めたみなさん、まずはおめでとうございます。希望を胸にウキウキしている人もいれば、こんなはずじゃなかった、なんて既に思っている人もいるかもしれません。
そんな新入社員のみなさんに向けて、一斉に転職や副業、さらには退職を勧める人たちが発生していますが、どうか注意深くそれらに接するようにしてください。
数年後には新入社員になるかもしれない我が息子たちに向けて、その理由を説明しておきたいと思います(善は急げ的に)。
いつか就職するかもしれない息子たちへ
なぜ新入社員に転職や副業を勧める人が大量発生するのか?
それはひと言で言えば「金になるから」です。
「え、なんで転職や副業を勧めることが金になるの?」と思うかもしれないけれど、そこにはアフィリエイトプログラムという仕組みが関係してきます。
アフィリエイトプログラムはブログなどで広告を掲載し、それを読んだ人がそこを経由し、申し込みや購入などの成果が発生すると収入が得られるというのが主な仕組みです。成果報酬型の広告と言われます。
アフィリエイトには様々な種類のものがあります。商品を購入したらその数パーセントが支払われるものや、資料請求があった際に数百円程度が支払われるものもあります。
中でも成果報酬が高額なジャンルに、転職があります。他にも美容整形や英会話など、単価が高いものやコンプレックスがビジネスになるようなものも高額と言われています。
確認すると副業の単価は1,000円くらいあるし、転職になれば数千円〜10,000円程度まで幅広くあります。数が稼げればけっこう儲かります(いずれも会員登録時)。
つまり仕事を辞めよう、転職しよう、副業を始めようと言っている人たちの中には、こうしたアフィリエイトに誘導しようとしている人たちが含まれているということです。
本当に仕事が辛い人たちに、本気で仕事について啓蒙している人もいると思いますが、中にはアフィリエイトへの誘導目的で煽っている人もいるということを知っておくことは大切なリテラシーです。
父さん的には転職や副業のアフィリエイトがあり、それを紹介することは悪いことだとは思いません。ただ、不安を煽るようなやり方は賛成できません。
もし息子たちがその意見に賛同し、アフィリエイトと分かっていても試してみたいというのを否定するものでもありません。ただ、中にはこういう目的の人もいるということを知って欲しかったのです。
アフィリエイトかどうかという簡単な見分け方は、リンクをクリックした時によく分からない文字列を経由したら、それはアフィリエイトの可能性が高いです。
よく分からない時は父さんに質問してください。
アフィリエイトは悪ではない
きちんと書いておきたいのは、アフィリエイトプログラムは悪ではない、ということです。きちんと情報や感想を添え、その上で商品なりサービスを紹介し、購入や契約に至るのであれば書き手と読み手にとってWin-Winの仕組みだと言えます(ネタフルでも利用しています)。
しかし、現時点は「アフィリエイトであること」を記事内に明記する必要がないため、読者がそれに気づかないというケースは多々あります。
読み手はそれがアフィリエイトかどうかを検討し、時には自己防衛する必要がある時もあるのが実情だと思います。
こんなツイートをしました。
今の時期は「仕事が嫌だったら辞めていい」という人がいますが、どうしてそう言うのかバックボーンを確認すべきでしょう。反対に「仕事は絶対に続けるべき」という人のバックボーンも。過去のツイートを遡ればなぜそういうことを言うのか分かりやすいと思います。「ポジショントーク」と言います。
— ピザブロガー・コグレマサト【ネタフル】 (@kogure) 2018年4月3日
もちろん仕事を辞めたっていいし、続けたっていいし、それは個人の自由です。しかし、安易かつ声高に甘く勧めてくるものには、注意を払った方がいいということです。特にTwitterでは一歩下がるくらいが丁度いい。こんな時こそ斜に構えてみましょう。「それ、なんでそう言ってるの?」
— ピザブロガー・コグレマサト【ネタフル】 (@kogure) 2018年4月3日
基本、世の中はポジショントークに溢れています。ポジショントークというと聞こえが悪いかもしれませんが、ビジネスしながら自分の不利になることを吹聴する人もあまりいないと思うんですね。
だからネットでは「なぜそういうことを言うのか?」と一歩引いて考えることは、これもまた大切なリテラシーです。
「うそはうそであると見抜ける人でないと難しい」なんてことも昔から言われているのですが、フェイクニュースの問題もそうですし、常に「なぜそうなのか?」と問いかけつつ情報と接するというのは、ネットと付き合う大事な姿勢でもあります。