梅雨があけました。窓の外を見ると、もくもく入道雲。夏です!
エアコンが身体によくないと使用を控えないで、熱中症にならないためにも最適な運用が必要です。無理するの、やめましょうね。
さて、エアコンというと節電のためもあって28度に設定するというのが一般的に定着していると思いますが、この28度はどこからきているのでしょうか? ということを検証している、オフィスの温度 「28度設定」の根拠は50年前の研究という記事がありました。
政府広報オンラインによれば、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(通称・ビル管理法)及び「労働安全衛生法の事務所衛生基準規則」で定められた室温の範囲が17度から28度とある。
ぶっちゃけ、静かにじーっとしている分には良いかもしれませんが、28度だと暑い‥‥ですよね? 外の気温もぐんぐん上がるし、もう少し低くてもいいんじゃないかなー、と思うことがあります。
さて、この28度ですが、実は1966年の厚生科学研究「ビルディングの環境衛生基準に関する研究」をもとに、法律に定められたのだとか。
この研究の中で根拠とされ引用された研究はさらに古く、戦前から60年前後にかけてのもの。ここに、許容限度の上限として28度という数字が登場する。
しかも、その研究の根拠はさらに古いもの。さらに「この範囲内におさめなければ、健康的かつ衛生的な状態だとは言えない、という法律としての上限」ということで、28度が推奨されているわけでもないということです。
また、エアコンの設定温度が28度なのではなく、あくまでも室温を28度ですから、エアコンの温度計測の方法によってはそれが最適なのかどうか、また部屋の中の位置にっても体感温度は変わってきますので、上限の28度だと、暑いと感じる人が少なくないのかもしれません。
コールセンターで生産性を研究したデータには、こんなものがあるそうです。
結果からは、室温が上がると平均応答数が低下する、つまり生産性が下がることがわかった。25度から28度に上がると6%も生産性が低下した。
暑くなると生産性が下がるのも当然だと思いますが、やみくもに「エアコンは28度」としないで、暑く感じるのかどうかなのか、そのあたりの人の感覚を大事にして室温調整をした方が良さそうです。
三菱エアコン霧ヶ峰を取材しましたが、ムーブアイ極というセンサーが部屋や人の温度を計測し、寒い人と暑い人で送風を調節しているのですよね。オフィス向けのエアコンでは難しいのかもしれませんが、単純に温度設定するのではなく、こうした「見る」技術がどんどん必要になっているのかもしれません。