ネットで”平熱”でいることの意味

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@kanoseネットで温度が高くない平熱の人の文章を読んで、自分の位置を確認する : ARTIFACT ―人工事実―という記事に共感したのでメモ代わりに書き残しておきます。

インターネットで「毒にも薬にもなる」ような文章、特に「毒」成分の強い文章を書く人のネット寿命は短い。刺激的な極論を書く人を、ここでは「温度が高い」と称してみたいが、この人たちは注目を集めやすいものの、燃え尽きるのも早い。ネットで情報発信を続ける人は、温度が高くない、平温の人が多い。ここで挙げた人たちは、誰かに受けるために書くのではなく、自分自身のために書いているから平温であり、長く続くのだろう。他人の関心を惹いているのは結果論に過ぎない。

ネタフルの場合も、きっと「毒にも薬にもならない」と思われることが多いと思います。普段は、あまり自分の熱量を表に出すことはないので。

ただ、熱を持っていないかというとそういう訳でもなくて、浦和レッズや商品レビュー、飲食店レビューなどで42度くらいの記事を書いていることもあるのですね。

平熱とのギャップが大きいので、普段から読んで下さっている人には、すぐに分かって貰えると思うのですが。

ぼくの場合、ブログを書く動機の多くは「書き続けたい」というものです。広い意味で考えれば「誰かに受けるために書くのではなく、自分自身のために書いている」ということになるのだと思います。

ネットでモノを書いて暮らす、という夢はブログで実現しました。だから、今後の夢、目標は、いつまでも「書き続ける」ということになります。そのためには、できるだけ”平熱”である必要があると考えています。

さとなお氏を含めて、ここで挙げた方々に共通するのが、パソコン通信時代からネットをやっているということだ。自分もそうなのだが、パソコン通信でネットの楽しさを知って、興奮をし、ネットの悪いところ、嫌なところも見てきたに違いない。ネット歴が長いから、考え方が似ているだけじゃんと言われれば、そうなのだろう。

ここで挙げられている人たちというのは、hatayasanさん、へじほぐさん、小林祐一郎さんらです。

ぼくが目にするのはへじほぐさんや小林さんですが、共通したイメージは「淡々としている」というところですね。これ、すわなち平熱ということだと思うのですが。

ぼくもパソコン通信(23年前!)からネットをやってまして、インターネット歴も18年くらいになると、良いところも悪いところも一通り見てきた中で、結果として”平熱”という振るまいになっているのだと思います。

刺激的な文章、特に最近は、ライフハックや自己啓発についての文章が溢れており、生き方、働き方について考えさせられることも多いだろう。

PVが増えると気持ちいいのですけど、それは自分を切り売りしていることにならないか、ということには注意したいです。炎上しているのは結局、自分自身なのですから。自分の賞味期限を早めてしまうだけです。

というところで、最初の方の「誰かに受けるために書くのではなく、自分自身のために書いている」ということに繋がっていくのかな、と思います(無論、読者を軽視している、ということではありませんよ)。

他の人のことは分かりませんが、少なくとも自分では、基本は”平熱”でブログを書き続けようと思います。ときどき、高熱にうなされたような記事を書こうと思います。

あと2週間もすればネタフルは10周年を迎えますが、インターネットを始めてからの半分以上をブログを書きながら過ごしてきたと思うと、感慨深いものがあります。