アメリカで開催されている「WWDC(Apple Worldwide Developers Conference 2011)」にて、次期OSとなる「Mac OS X Lion」が2011年7月に、Mac App Storeより2,600円でダウンロード販売開始されることが発表されました。
Appleのワールドワイドプロダクマーケティング担当シニアバイスプレジデント、フィリップ・シラーは次のようにコメントしています。
「Macはこれまで5年間にわたり、すべての四半期においてPC業界を上回る伸びを示してきました。私たちはOS X Lionによってさらにリードを伸ばしていくつもりです。これまでで最高のOS XのバージョンとなるLionには、新しいマルチタッチジェスチャー、フルスクリーンアプリケーションのシステムワイドでのサポート、そしてMac上で動いている何にでもすぐにアクセスできるMissionControlなど、数々の革新的な新機構が満載されています。」
新機能として紹介されているのは、次のようなものです。
・マルチタッチジェスチ
トラックバックを利用して、さまざまな操作が可能になります。
まさにiPhoneやiPadのような操作に近づく、ということですね。
・フルスクリーンアプリケーション
アプリが画面全体を使い切る、フルスクリーンタイプのアプリに対応しています。
画面上にメニューバーやDockはありません。これもまた、iPhoneやiPadのようです。
・Mission Control
Mission Controlは、フルスクリーンアプリケーション、Dashboard、Exposé、Spacesを一つの画面にまとめた新機能です。ひと目でシステムにあるものを見渡すことが出来ます。
・Mac App Store
「Mac OS X Lion」からは、差分によるアップデートの他、アプリケーション内課金やプッシュ通知などの機能を利用できる新しいアプリケーションも提供可能になります。
・Launchpad
インストールされているアプリケーションソフトを起動するためのラウンチャです。
・再開
Macを再起動した後でも、画面が以前に作業していた状態に戻り、すべてのアプリケーションは前とまったく同じ場所に配置されるという機能です。
・オートセーブ
Macが自動的に作業内容を保存してくれる機能です。
・バージョン
書類の履歴を定期的にスナップショットを撮影し、見やすい時系列のレイアウトで、最新版と履歴を横に並べて表示する機能です。書類版Time Machineのような機能でしょうか。
・AirDrop
周りにいる人にワイヤレスでファイルを送ることができる機能です。AirDropアイコンをクリックすると、周囲9mの範囲内でAirDropユーザとファイル共有が可能です。
Mac OS XとiOSがより近づいたのが「Mac OS X Lion」とも言えるでしょうか。それにしても、この新しいOSが、
・Mac App Storeのみでの販売
・2,600円
ということにも驚きました。
なお「Mac OS X Lion」の利用には「Mac OS X Snow Leopard」では「1GBのメモリ」と「Intelプロセッサを搭載したMac」だったシステム条件が「Core 2 Duo、i3、i5、i7またはXeonプロセッサと2GBのRAMを搭載したIntelベースのMacが必要」となっています。