東京オリンピックから正式種目となったサーフィン男子で銀メダリストになった五十嵐カノア。カノアというのは珍しい名前だと思って調べたところ、ハワイ語で「自由」を意味します。ただし、込められた意味はそれだけではなかったようです。
五十嵐カノア 生まれる前から始まっていた五輪物語 名前に込めた父の思いに父親の話が紹介されているのですが、五十嵐カノアが生まれる前からサーファーにするため、英語も満足に話せないまま渡米したとか、なかなか驚きの話が満載です。
米国での生活は苦労が続いた。英語も満足に話せないまま渡米したが、2001年には同時多発テロがあり、08年にはリーマンショックに襲われた。「どん底ですよ、アメリカ。車のローンも払えなくなって、夜に車を取りにこられたりした」。職を失うこともあったが、息子のサポートの手は緩めなかった。
子供にサーフィンをさせて、いずれは聖地ハワイのパイプラインでサーフィンをさせたいという夢があったそうです。その時に、ローカリズムの強いエリアのため「『カノア』ってハワイアンネームをつけとけばカモフラージュになる」という思いがあったのだとか。
五十嵐カノアは1997年にアメリカのカリフォルニアで生まれました。3歳のときに初めてハワイでサーフボードに立ち、最年少9歳でUSAチームに加入したそうです。
サーフィン銀メダルの原点に“一大決心”…2018年に日本国籍を選んだ五十嵐カノア「日の丸で戦えたらうれしい」によると、日米両国籍を持ち、2017年シーズンまで米国選手として活動し、2018年に日本国籍に登録変更が承認され、日本代表を目指したということです。
ちなみに両親ともにサーファーだそうです。
恐らく同様の思いで渡米するファミリーも少なくないのでしょうが、成功の要因は環境だけではないですから、やはり大成するというのは難しいのでしょうね。生まれたときから子供に背負わせるものができるという側面もありますし。
今年はカノアくん、カノアちゃん、増えそうな予感がします。